エッジデータセンタ市場､CAGR 21.4%成長で2026年に191億ドル

March, 4, 2022, Northbrook--マーケッツ&マーケッツ(MarketsandMarkets)のレポート｢エッジデータセンタ市場､COVID-19影響分析､コンポーネント(ソリューション､サービス)､ファシリティ規模(中小サイズファシリティ､大規模)､業種と地域(北米､ヨーロッパ､APAC､ラテンアメリカ､中東)､2026年までのグローバル予測｣によると､市場規模は､2021年の72億ドルから､予測期間にCAGR 21.4%成長で2026年に191億ドルに達する見込である｡
　産業全体でIoTの採用増､モバイルおよびIoTアプリケーションの激増､増加するオンラインストリーミングクラス人口が､エッジデータセンタ市場の成長を後押しする数少ない要因である｡

コンサルティング､製品サポート､インテグレーション､アップデート､保守を含むサービスが様々な段階で求められている｡販売前の要求評価から販売後の製品導入と実行までである｡こうして､クライアントは最大ROIの実現が可能になる｡
　サービスは､ハードウエアとソフトウエア導入と実行ライフサイクルの不可欠の部分をなす｡サービスは､コンサルティングやトレーニング､インテグレーション､サポートと保守サービスに関連している｡サービスは､提供されるソリューションの不可欠の部分を構成し､トレーニングの提供､ソフトウエアソリューションの取扱とメンテナンスを行う｡これらのサービスを提供する会社は､コンサルタント､ソリューション専門家､専門のプロジェクト管理チームを含む｡チームは､重要な意思決定サポートソフトウエア､ツール､サービスの設計とデリバリを専門にしている｡サービスセグメントは､プロフェッショナルと管理サービスで構成されている｡エッジデータセンタ市場で提供される様々なサービスは､コンサルティング､インテグレーション､実装､管理サービスを含む｡

データセンタ冷却ソリューションは､事業の安定性維持にとって重要｡したがって､効率的成長には､データセンタ冷却が､事業安定のために必要になる｡
　エッジコンピューティングにおける放熱と特有の熱問題は､モジュラー気候制御システムを必要とする｡温度､湿度､エアフローの速度と圧力などの変数､インストールされたコンポーネントの熱損失が､開発段階で考慮されている｡エッジコンピューティングのためのエネルギー効率のよい先進的な気候制御と冷却コンセプトは､これらの変数を考慮に入れている｡データセンタ冷却は､電気代の最大45%を占め､維持費全体を押し上げている｡また､様々なソースから､データセンタは､世界のグリーンハウスガス(GHG)放出の2～5%を占めると推定されている｡冷却システムは､データセンタの消費電力の約40%に関与している｡

実装とインテグレーションサービスは､エッジデータセンタソリューション構成における複雑さ低減に役立つ｡
　エッジデータセンタソリューションの適切な導入は､様々なネットワークシステムやネットワークインフラストラクチャにとって重要である｡ソリューション導入には､訓練を受けたプロフェッショナルが必要｡インテグレーションサービスプロバイダは､プラットフォームと他のツール､CRM､分析ツール､関係を強化するためのAI活用マッチングアシスタンスとのシームレスな統合の提供､関心のある個人のネットワーキング機会を狙っている｡実装とインテグレーションサービスは､エッジデータセンタソリューション構成における複雑性低減に役立つ｡

中小ファシリティセグメントは､6～ 12 KW/ラックまたはキャビネットのラック1～12のファシリティである｡これらのデータセンタは､顧客から幅広い需要がある､これは軽快さという利点によるものである｡Schneider Electric, Rittal, Huawei, Panduit, Zellaboxなどの企業は､20ラックユニットまでをサポートするマイクロモバイルデータセンタを提供している

データセンタは､自動車産業の中核にある｡AI活用コンピューティングインフラストラクチャや期待されるエネルギー効率の優れた性能が､自律走行車にとって必須になっているからである｡
　エッジコンピューティングは､自動車分野を再形成しつつある｡これによって技術的進歩を通じて自動車の効率が高まるからである｡車輌のトレーニングや操作は､データの最適化を必要とする｡したがって､エッジデータセンタは､自動車産業の拠り所になりそうである｡BMW, AG, および Volkswagen など､トップ企業が存在するUK､ドイツ､イタリアにおける強力な自動車産業が､膨大なデータをリアルタイム高速処理する必要がある自律走行車のトレンドを後押ししている｡エッジデータセンタプロバイダは､ヨーロッパ市場における成長する自動車分野を十分に利用しようとしている｡自動車分野とともに製造からの激増するデータ量を取り扱う需要の増加が､遅延と帯域コストを下げるハイパフォーマンスエッジデータセンタの市場要求を後押しする｡車輌間のデータ転送は､主要な都市部における交通問題の低減を狙っている｡これは､自動車産業で重要要素になる｡車輌は､位置認識アプリケーションの装備が期待されており､同時にスピードの無駄をなくし､交通信号の認知､バックアップの緩和､料金所との合流も求められている｡データセンタは､AI装備コンピューティングインフラストラクチャの中核であり､期待されるエネルギー効率のよいパフォーマンスは､自律走行車では必須になっている｡ネットに接続された車輌がここで止まるなら､データセンタはこの産業では前途遼遠である｡データセンタ市場は､全ての自動車データストレージ要求を満たすほどに進歩していない｡しかし､徐々に進化している｡

2021年､北米がエッジデータセンタ市場で優勢
　北米は､世界で最も技術が進んだ地域の一つである｡北米は､米国とカナダで構成されており､US市場による早期導入で､北米は､世界のエッジデータセンタ市場で最大シェアを占めている｡SMEs産業でデジタル化のペースが､エッジデータセンタソリューションとサービスの採用を促進している｡同地域には､大規模データセンタベンダと顧客が存在し､これが同地域の市場の成長を後押ししている｡

エッジコンピューティングにおける継続的な技術革新と進歩に向けたエッジデータセンタと他の技術プロバイダ間のアライアンスや提携数の増加が､北米では世界的なエッジデータセンタ市場の成長をさらに促進している｡例えば､SAS､エッジ分析ソリューションプロバイダ､HPE､エッジコンピューティングインフラストラクチャプロバイダが協働で､包括的なIoT分析ソリューションを始めた｡同様に､エッジコンピューティングインフラストラクチャプロバイダ､Dell Technologiesと通信会社､AT&Tは､オープンソースエッジコンピューティングや5Gソフトウエアインフラストラクチャ開発のために提携した｡IoTは､北米でトレンドになっている｡さらに多くのIoTデバイスが接続されると､同地域の市場は､全業種でエッジデータセンタソリューションのさらに広範な採用が進むことになる｡市民が利用できる接続ネットワークの存在は､激増している｡ゲーミングやe-コマースは､この地域ではブームになっている｡これは､エッジデータセンタの機会を広げることになる｡
(詳細は､https://www.marketsandmarkets.com)