光トランシーバ市場､2026年に143億ドル

August, 24, 2021, Northbrook--マーケッツ&マーケッツ(MarketsandMarkets)のレポート｢光トランシーバ市場､COVID-19の影響分析､フォームファクタ(SFF and SFP; SFP+ and SFP28; XFP; CXP)､データレート､波長､ファイバタイプ､コネクタ､距離､プロトコル､アプリケーション(データセンタ､エンタプライズ),地域､2026年までのグローバル予測｣によると､光トランシーバ市場は､2021年の70億ドルから､予測期間にCAGR 15.2％で､2026年に143億ドルに達する見込である｡
　COVID-19のために､光市場は､2020-2021年に逆風に直面したと推定される｡スマートデバイスの採用増､増加するデータトラフィックが､光トランシーバの成長を後押ししている｡

近年､スマートデバイスの採用増が観察される｡それに含まれるのは､スマートフォン､タブレット､ラップトップ&デスクトップおよび他のスマートデバイス(ウエアラブル機器､ホームアシスタント､IoTベースホームセキュリティシステム､ゲーミングコンソール)｡コンシューマ機器､スマートホーム､自動車､産業用通信など､様々なアプリケーションで増加する接続システムトレンドが､複数のIoT接続を増やし始めた｡AI､IoT､5Gは増加が予想される主要トレンドであり､スマートデバイスの採用を増やし､データトラフィック増をもたらす｡この要因が､光トランシーバ市場を一段と促進する｡これらのトランシーバが､インターネット接続のためにこれら電子製品を拡張または組み合わせるからである｡データトラフィックが増えるにつれて､データストレージニーズが増加し､その結果､これらのニーズを満たすためにデータセンタは､ネットワークのアップグレードを実行すると予測されている｡したがって､これは光トランシーバ市場の成長を後押しすることになる｡

フォームファクタ､QSFP、QSFP+、QSFP-DD、およびQSFP28の光トランシーバ市場が､予測期間に最高CAGR成長
　QSFP、QSFP+、QSFP-DD、およびQSFP28光トランシーバ市場は､2020年に最大シェアだった｡予測期間に最高成長率で拡大し､市場で優位を占める見通しである｡クワッドスモールフォームファクタプラガブル(QSFP)光トランシーバは､高性能､省エネ設計となっており､データセンタアプリケーションに最適｡AI､マシンラーニング､5G通信などの技術の進歩により､データトラフィックが増加しており､これが大規模データセンタ需要を生み出している｡QSFP光トランシーバは､中でも､データコム/テレコムスイッチ&ルータ接続､データアグリゲーションやバックプレーンアプリケーション､独自のプロトコル､高密度アプリケーションでも広く採用されており､高速データ伝送能力がある｡800Gトランシーバの中で､QSFPモジュールは極めて重要｡省エネと高密度であるため､そのプラガブルフォームファクタが､データセンタ接続に最適と考えられている｡したがってデータトラフィックの増加が､100G､200G､400Gデータ伝送レートにチャンスを作り出す｡これが､QSFP、QSFP+、QSFP-DD、およびQSFP28などのフォームファクタで動作する光トランシーバの需要を促進する｡したがって､QSFPフォームファクタ光トランシーバ市場は、予測期間に成長率が高くなると見られている｡

データセンタアプリケーション向け光トランシーバが､予測期間に最高シェア
　データセンタアプリケーションは､予測期間を通じて市場で最大シェアとなる見込み｡さらに、データセンタアプリケーション市場は､予測期間に最高CAGRで成長する見通しである｡その市場の成長は､クラウドストレージへの転送､マシンラーニング､AI､ディープラーニングを含む技術開発の増加などの要因によるものである｡これが､ネットワークでデータトラフィックを増やし､さらに効率的なデータ通信のために高速トランシーバ需要を生み出す｡ハイパースケールデータセンタの発展が､100G､200G､400G､800Gなど高速データレート光トランシーバ需要拡大を後押ししている｡膨大な情報パケットをより短いスパンで移動させるためである｡Google､Amazon､Microsoftなどの主要クラウドサービスプロバイダは､それぞれのデータセンタで高速データレートトランシーバの実装を始めている｡データセンタは､OTTプラットフォームの商用目的にも利用されている｡これは､コンスタントに増加している｡予測期間にOTTプラットフォーム(Netflix、HBO、Disney、およびAmazon Prime)数の予見込通りの増加により､データセンタとそれへの依存数は､著しく高まり､データセンタ市場を推進する可能性がある｡

予測期間にAPAC市場が最速成長
　APACは､China Broadcast Network(中国)、楽天(日本)、およびDito Telecom(フィリピン)などの通信会社が4Gおよび5Gへの投資を増やしているので光トランシーバの採用が迅速に進むと見られている｡これらの通信会社は､APAC市場の主要な原動力と見なされている｡インターネットの普及率増､スマートフォンや他のスマートデバイス(ホームアシスタント､IoTベースホームセキュリティシステム､ゲーミングコンソールなど)ユーザ数の増など､他の要因は､最終的にデータセンタのデータトラフィックを増やし､APAC地域で高速光トランシーバに機会を与える｡さらに､同地域でハイパースケールデータセンタ拡大が､市場の成長を促進する｡加えて､中国の主要インターネット企業3社､Baidu、Alibaba、およびTencent(BAT)が､アジア地域で各社のデータセンタを拡大している｡したがって､データセンタの拡張促進､最先端通信技術が､この地域で光トランシーバ市場を促進すると予測されている｡