産業用Ethernet市場､2026年までに137億ドル

May, 7, 2021, Northbrook--マーケッツ&マーケッツ(MarketsandMarkets)のレポート｢産業Ethernet市場､COVID-19影響分析､提供品(ハードウエア､ソフトウエア､サービス)､プロトコル(PROFINET、EtherNet/IP)､エンドユーザ産業(自動車&輸送､電気&エレクトロニクス)、地域､2026年までのグローバル予測｣によると､2020年の市場規模は､92億ドル､予測期間にCAGR 7.3％成長で､2026年までに1376億ドルに達する見込である｡
　スケーラブル､高速､信頼でき､相互運用可能なプロトコルに対する需要増､発展途上国政府による産業自動化推進政策の増加､スマート自動車数の増加が､産業Ethernet市場成長に貢献している｡5Gの採用増は､市場プレイヤにとって成長機会となる｡

ハードウエアが産業Ethernet市場の最大シェア
　ハードウエアセグメントが､産業Ethernet市場で最大シェアとなる見込である｡IP電話やPCsなどの機器が､インターネットに接続し､産業で迅速な通信を可能にする｡産業環境で装置間(M2M)通信が､工場運営の効率化に役立つ｡それが運用を加速し､様々な産業でより高い信頼性と堅牢さを保証する｡自動車､運輸､航空宇宙&防衛、製薬､飲食など｡しかし､データ操作あるいは窃盗からインターネット接続デバイスを保護するためにセキュアでロバストな通信が求められている｡ハードウエアセグメントが､特殊な通信ネットワークを構築するために使用されるコンポーネントをカバーしている｡コンポーネントに含まれるのは、スイッチ､ルータ､ゲートウエイ､電源供給デバイス､コントローラなどである｡

自動車&運輸最終利用産業が､2020年産業Ethernet市場で最大シェア
　産業Ethernet市場の最大エンドユーザ産業の1つは自動車であり､世界中の自動車製造ハブで先進的な自動化要求が成長していることから､継続して市場で優位を占めると予測されている｡同様に､水位モニタリングセンサ､ACドライブ､コントローラは､水処理システムの重要なコンポーネントであり､産業Ethernetネットワークは､これらのシステム間の通信を容易にするために利用されている｡自動車産業は､自動化と接続性採用で目覚ましいペースで進化を続けている｡しかし､コンポーネントメーカーは､帯域とコストパフォーマンス要求増に対処しようとしている｡自動車は､複雑で､技術的に高度な機械である｡自動車の製造は先進的な技術と工程を必要とする｡自動車の品質および全般的な製造効率向上のためにメーカーは､製造プロセスの発展と改善に巨額投資をしており､技術革新に大きく依存している｡産業Ethernetソリューションは､産業Ethernetの利点を利用して､機械､データと人々を接続し､比類のない情報可視化レベルと製造洞察レベルを達成しようとしている｡これが製造加速､品質向上､コスト低下に役立つ｡

2026年までにAPACが産業Ethernet市場で最大シェア
APACは､現在自動車と電子産業にとって最大の製造ハブである｡他のグローバルプレイヤと競争するためにAPAC企業は､最先端の自動化システムを利用しており､これは工場におけるM2M通信用の高信頼通信ネットワークを必要としている｡APACにおける製造メーカーは､工場フロアで先進的な製造技術を実行するためにスマートファクトリコンセプトを広範に採用している｡このイノベーションコンセプトは、APACにける製造を変革し､工場におけるスマートオートメーション実行を促進してきた｡APACにおけるIndustry 4.0の採用増も地域市場の成長の原動力になっている｡中国のCOVID-19患者数減少は､APACの産業Ethernet市場の成長を促進すると予測されている｡とは言え､この成長は､COVID-19前に推定されていたほど大きくない｡