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EPFLスタートアップInsolight、500万フランを調達

August, 6, 2020, Lausanne--高効率太陽パネルメーカー、Insolightは、500万フラン(CHF)資金調達完了を発表した。同社は、EUから1000万CHF、4年の助成金も受けており、最初に、農業利用目的に設計された同社技術の製造と販売を開始する。

EPFLのスタートアップ、高効率太陽パネルを製造するInsolightは、主にスイスの投資家から500万フランを調達し、同社製品の市場投入に一歩近づいた。今回の投資は、広範な産業と研究パートナーを統合したHIPERIONコンソーシアムに与えられた1000万フランEU助成金への追加となる。同社の技術は、太陽光の電気変換効率29%を達成しており、同社は、まずは半透明パネルで農業分野をターゲットにする。パネルは、グリーンハウスカバーと発電の両方で機能する。

最初に農業をターゲット
 EPFLのInnovation Park に存在するInsolightが開発したPVモジュールは、太陽光発電への新たなアプローチである。薄いガラス層に埋めこまれたレンズは、太陽光を下方の小さな、高効率、宇宙グレード太陽電池に集光する。レンズは、空の太陽の動きを追跡して1日に数ミリメートル動き、セルと太陽光との一致を保つ。システムは従来のソーラパネルに収容して、エネルギー製造を最大化できる。しかし半透明モジュールは単独の発電プラントとしても動作し、作物の成長促進など、他の機能にも使える。

Insolightは、主要な太陽エネルギーサプライヤとの提携を計画している。目的は、グリーンハウスやグリーンルーフなど、フィールド導入可能なパネルで農業分野をターゲットにすることである。ユーザは、2つのモードを切り替えることができる。電気生成モードでは、レンズが光を高効率太陽電池に集光する。最大光透過モードでは、全ての入力光がパネルを透過して、下の作物に到達する。「アグリボルテイック市場は、比較的新しいかもしれないが、市場規模はすでに7億スイスフラン、総インストール能力は、5 GWpに達している」とInsolight CEO、Laurent Coulotは説明している。スペインの農業技術センタ、Tecnova Foundationでのテストでは、同システムは、微気候を作り、作物を異常気象条件から保護し、直接的な太陽光を変調することで作物バイオマスを20%増やした。

(詳細は、https://actu.epfl.ch)