スマート農業市場､2025年に220億ドル

May, 12, 2020, Northbrook--マーケッツ&マーケッツ(MarketsandMarkets)のレポート｢スマート農業市場､農業タイプ(精密農法､家畜、水産養殖、グリーンハウス)、ハードウエア(GPS、ドローン、センサ、RFID、LED グローライト)、ソフトウエア、サービス、アプリケーション、農場規模、地域-2025年までのグローバル予測」によると、スマート農業市場は、2020年の138億ドルからCAGR 9.8%成長で、2025年には220億ドルに達する見込みである。

スマート農業市場急成長の原因は、急速な人口増による食糧供給システムに対する圧力の高まり、農場における最新技術の利用増、収入増とタンパク質豊富なアクア食品需要増、家畜モニタリングと病気検出に対する農民の関心増、先進的家畜モニタリング製品の導入による管理コスト削減重視などである。また、水産養殖、家畜モニタリングでIoTやAIなど先進技術の採用増、さらに農業収量改善のためのスマート農場が、スマート農業市場の成長を後押ししている。

予測期間にハードウエア製品供給が最大市場シェア
ハードウエアセグメントは、2020年、スマート農業市場で最大シェアが見込まれる。新技術や最新スマート農業機器の採用増が、予測期間にスマート農業のハードウエアの成長を促進する見込みである。

精密農法セグメントが、2020-2025に最大市場シェアと予測
　精密農法は、2019年農業タイプで、スマート農業市場の~46%最大シェアだった。この市場成長は、GPSベース誘導技術の早期採用によるものである。これにより生産者は、装備やトラクタパスの重複を減らし、したがって燃料、労働力、時間を削減し、土壌を圧縮できる。誘導技術ベースのシステムまたはデバイスに必要な主要なコンポーネントは、GPS/GNSS、DGPSレシーバ、アンテナ、コントローラ、ガイダンスとステアリング、ハンドヘルドデバイスとディスプレイ、それにワイヤハーネス。他のオプションには、データロガー、サウンドデバイス、ビジュアルディスプレイがある。誘導技術は、GPS/GNSSベース誘導技術とGISベース誘導技術に分類される。

収量モニタリングアプリケーション(精密農法)､給餌管理(家畜モニタリング)は､2020-2025年に最大シェア
　精密農法ツールは､収量モニタリングアプリケーションで最も広範に利用されている｡これらのツールが､このバラツキの理解で決定的な役割を果たし､収量最大化で農業生産者に役立つからである｡収量モニタリングにより農家は,穀物生産全体に影響が考えられる天候条件､土質､肥料についての情報を得る｡収量モニタは､様々なコンポーネントの組合せである｡それに含まれるのは､質量流センサ､湿度センサ､対地速度センサおよびGPSレシーバ｡これらのコンポーネントの組込､相互作用を制御する車輌に､導入されているものである｡

2020-2025年にアメリカが最大市場シェア
米国とカナダを含むアメリカ諸国は､精密農法の早期採用者である｡したがってアメリカは引き続き､予測期間に大きな市場シェアを維持する｡さらに､南米諸国､ブラジルやアルゼンチンなどは､急速にスマート農業技術を導入しそうである｡人口が急増しており､耕作可能な農地が簡単に利用でき､この地域の政府から強力なサポートが得られるからである｡