ANSYS､フォトニック設計/シミュレーションツールLumericalを買収

March, 17, 2020, Pittsburgh--ANSYSは､Lumerical Inc.の買収で最終合意に達したと発表した｡
　ANSYSは､エンジニアリングシミュレーションソフトウエアのイノベータ､Lumericalは､フォトニック設計とシミュレーションツールの開発企業｡
　買収は､クラス最高のフォトニクス製品をAnsysのマルチフィジックスポートフォリオに加えることになり､顧客は次世代製品の課題を解決するフルセットソリューションを利用できるようになる｡

5GやIIoTアプリケーション､自律走行車などの新しい技術は､膨大なデータ量を以前にも増して高速に処理することを要求している｡従来のデータ伝送手段は､より高効率の光ネットワークで置き換えられている｡Lumericalのフォトニックシミュレーション製品により設計者は､光､電気､熱効果の相互作用を含め､フォトニクスの最も困難な問題をモデル化できるようになる｡Lumericalのソリューションは,ネットワーキングボトルネックを除去することでデータセンタアーキテクチャのパフォーマンスを改善でき､総所有コストを削減することができる｡加えて､Lumericalの買収によりAnsysの顧客は､複雑なフォトニック構造とシステム内の光の挙動を予測できるようになる｡

Ansysのフィジックスビジネスユニット､シニアVP､Shane Emswilerは､｢Ansysは､半導体とハイパフォーマンスエレクトロニクスに包括的ソリューションを提供する｡Lumericalの買収で､Ansysの能力を拡大し､フォトニクスの潜在性を活用して､当社の顧客が自律走行車や他のスマート接続製品などの次世代製品を開発できるようにする｣と話している｡

Lumericalの共同CEO/CTO､James Pondは､｢LumericalとAnsysとは最適である｣と言う｡｢5G､IIoT､自律走行車などのアプリケーションにおけるフォトニクスの潜在性は､膨大なマルチフィジックスデバイスとシステムの課題を解くことでのみ実現可能である｡また､LumericalとAnsysとは､必要なソリューションを提供できる比類のない位置にある｡両社の顧客は､この動的買収から大きな利益を得ることになる｣とコメントしている｡

買収は2020年第2四半期に完了する見込である｡
(詳細は､https://www.ansys.com/)