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住友化学とフランスのイゾルグ、有機光ダイオードの開発で提携

July, 8, 2019, 東京--住友化学とイゾルグ社は、有機光ダイオード(OPD)を用いたスマートフォン用の指紋センサおよび有機CMOSイメージセンサ(有機CMOSセンサ)の開発において提携する契約を締結した。
 契約は、有機半導体材料の開発で世界をリードする住友化学と、OPD技術を用いたデバイスや大面積イメージセンサを世界に先駆けて開発したイゾルグ社が、2013年にスタートさせた協力関係をより深化させることを目的としたものである。住友化学は、指紋センサや有機CMOSセンサ用のOPD材料を製造し、イゾルグ社に供給するとともに、同社の生産技術とマーケティングについて支援する。イゾルグ社は、パネルメーカーの協力を得て、これらセンサの量産化を目指す。
 住友化学とイゾルグ社の提携により生み出される指紋センサは、軽量かつ薄膜で、塗布プロセスで製造できるため、大面積化が容易といった特長がある。大面積の指紋センサをスマートフォンの画面全体に組み込むことで、画面上のどの場所でも複数の指紋を検出・認証することが可能となり、利便性とセキュリティの向上が期待できる。また、有機CMOSセンサは、住友化学のOPD材料が通常の可視光だけではなく、高感度に近赤外線の検出も可能なため、近赤外線用の高性能なカメラにも応用できる。両社は、これらのセンサがセキュリティ、自動車、診断、家電用途などにおいても幅広く使用されるものと期待している。
 住友化学の副社長執行役員である上田博氏は、「イゾルグ社とのパートナーシップにより、これまで困難であったスマートフォンの全画面指紋認証や有機CMOSセンサの実用化に大きく前進する。当社は、新たな成長機会を捉えるべく材料の開発と工業化に取り組む」と語っている。

(詳細は、http://www.isorg.fr/)