December, 11, 2018, London--ABIリサーチの調査によると、スマートマニュファクチャリング技術の採用は、US、日本、ドイツなどの主要製造国ではほぼ全ての産業で進んでいる。また、自動車産業は、ほとんどの技術のパイオニアである。
「自動車産業は、多くの変革技術採用のパイオニアである。柔軟性とアジリティを高めるための必要性と要求がより強いからである」と同社主席アナリスト、Pierce Owenは説明している。Audi, Volkswagen (VW), Ford, Honda, Daimler, and BMWを含む主要OEMの中には、少なくとも、これらの技術を実験的に試みるところがあり、場合によってはこれらの技術を拡大している。
自動化全体では、ほとんどの産業は、オペレーションが20~30%自動化されているが、自動車産業は50%に近い。このため、自動車OEMやサプライヤは、リアルタイムで運用データが利用できるようになっている。OEMの中には、カスタマイズあるいは少量生産パーツのために3Dプリンタを使うところもあり、よりカスタマイズされた少量バッチ要求と一致したトレンドである。
自動車をターゲットにしているスマートマニュファクチャリングベンダは、すでに驚くような進歩を遂げている。Dassault Systèmesは、構築に先立ち工場フロアを設計、シミュレートするためにDELMIAを使うHonda North Americaがあり、実行面ではCuminsと連動している。TelitもHonda North Americaと協働しており、同社装置を接続している。また、TelitはアフリカやUSの工場でクライアントとしてBMWと協働している。Fordも世界中の工場でクライアントになっている。EOSは、3DプリンタをBMW, Audi, Daimlerに販売、Universal Robotsは、コボット(cobots)を全OEMの90%に販売しており、サプライヤにはもっと多く販売している。
とはいえ、自動車産業の複雑な要求や大規模採用に応え、それを上回るには、スマートマニュファクチャリング技術ベンダは、自動車産業特有の課題を理解する必要がある。様々なビジネスケースにソリューションを提供し、関係するすべての関係者にとって利害関係者管理戦略がなければならない。「多くの他の産業と同様、自動車製造は、ITとOTのギャップを埋めるという課題に直面している。コンテンツ生成、アプリ開発、論理的構成のためのローコード、ノーコードツールを提供するという課題に直面している」とOwenは説明している。「自動車製造産業をターゲットにしている技術ベンダは、自動車が多くの課題を他の産業と共有しているが、極端になることが多いと理解する必要がある。例えば、全ての産業は新しい技術を導入し、それらを現在のプロセスと統合しようとしているが、自動車製造の巨大さと複雑さが示すリスクは一段と大きい。自動車では、1分のダウンタイムが数万ドルのコストになる」とOwenは説明している。
スマートマニュファクチャリングベンダが、自動車でソリューションとプラットフォームを拡大したいなら、価値を提供できることを保証し、証明しなければならない。
(詳細は、https://www.abiresearch.com)