November, 16, 2018, Wellesley--BCCリサーチのレポート「リモートセンシング技術と世界市場」によると、同市場は比較的少数の大企業が支配していた市場から複数の小企業が造る市場へ大変革の途上にある。この変化は、フリーデータやフリーソフトウエア市場が成長しているためである。
リモートセンシング技術の新しい世代は、軽量ドローンや衛星を使って、より高頻度に、比較的安価にデータ収集を行う。市販のパーツで作製され、商用ロケット会社によって軌道に乗せられるので、こうした技術はリモートセンシングのコストを平方センチメートルあたり10ドルから数セントに下げる。
リモートセンシングは、遠隔から対象物あるいはエリアのデータを取得する科学で、一般には航空機や衛星を使う。高精度キャリブレートされた測定器を航空、水上、宇宙ベースおよび地上プラットフォームに搭載した産業のグローバルネットワークは、微量のエネルギーを捉える。このエネルギーは、収穫の予測から野生生物の保護、流行病の防止までのアプリケーションに情報を提供する。
グローバルリモートセンシング市場は、2017年に101億ドル、2023年までCAGR 10.7%成長で、189億ドルに達すると予測されている。
調査のハイライト
・ヨーロッパの成長が最高になると見られており、CAGR 11.8%で2023年には59億ドルに達する見込である。
・北米は、CAGR 11.6%、これにAPACがCAGR 9.6%成長で続く。
・ドローンの登場は、業界に大きな影響を与えている。空中リモートセンシングの最も価値ある形態の一つ、LIDARイメージングは、$50/㎡とBCCリサーチは計算している。これは、同じデータを小型有人航空機で取得する場合の1/9の価格である。
「当初から、リモートセンシング業界は、宇宙飛行能力をもつ国々によって支配されていた。つまり米国とヨーロッパだ。日本やインドの貢献度は小さい。それらの国々全てにおいて、リモートセンシングの未来は引き続き過去と似ていると見なされている。顧客の要求は、より高解像度、より詳細な画像とデータだからである。1メートルスペースの画像は、以前は非公開の国家機密だったが、20世紀後半に米国では合法的な販売になって、商用リモートセンシング産業が栄えた。ただし、地球の衛星画像は、斬新とは言えなかった」とレポートは説明している。
(詳細は、https://www.bccresearch.com/)