September, 3, 2018, 東京--NECは、グローバルでのセーフティ事業拡大を加速するため、米国の生体認証システム企業Tascent, Inc.(タシェント)に対して出資し、同社株式を取得する。株式の取得完了時期は2018年8月末予定。
近年、さらなるセキュリティ強化のため、マルチモーダル生体認証に対する需要が急速に拡大している。また、虹彩認証市場についても大幅な成長が見込まれている。NECは生体認証技術の開発を40年以上にわたり進めており、生体認証「Bio-IDiom」を活用したシステムは、これまで世界70以上の国・地域に700システム以上導入されている。また顔認証・指紋認証に加えて、今年、虹彩認証についても世界No.1の認証精度を有するとの評価を獲得した。
2015年設立のTascentは、虹彩認証を中心としたマルチモーダル生体認証システムを提供している。遠隔から高速・正確・高品質に虹彩の画像を取得する光学制御技術や、生体情報の正確な取得のために利用者をスムーズに誘導するUI技術などを有しており、これらを活用した製品が世界各国の空港や政府機関、企業などで幅広く活用されている。
NECは今回の出資により、Tascentとの事業連携を強化する。具体的には、同社の光学制御技術やUI技術と、NECの様々な生体認証エンジンを組み合わせて、虹彩認証を活用したマルチモーダル生体認証システムを共同で開発し、パブリックセーフティ市場を中心に提供していく。
NECは2020年度までの3カ年の中期経営計画「2020中期経営計画」においてセーフティ事業をグローバルでの成長エンジンに位置づけ、「NEC Safer Cities」の名称のもとに同事業を強化している。今後も自社でのコア技術やソリューションの開発を推進すると共に、協業やM&Aを通じて新たな顧客基盤、デリバリリソース、コア技術、ビジネスモデルを獲得することで、セーフティ事業を中心に社会ソリューション事業の一層の拡大および収益性向上を目指している。
(詳細は、https://jpn.nec.com/)