ANSYS､自律走行車シミュレーションの業界リーディングプロバイダーに

May, 22, 2018, Pittsburgh--ANSYSは､光学シミュレーションリーダーOPTISの買収完了により､自律走行車シミュレーションでは業界一の包括的なソリューションを提供できるようになる｡OPTISの光学センサやクローズドループ､リアルタイムシミュレーションをANSYSの優れたマルチフィジックスポートフォリオに加えることで､ANSYSは自律走行車の安全性と信頼性を検証するための最も広範なツールセットを提供できる｡これにより､数十億マイルの道路試験の必要性を緩和し､Time to Marketを早めることができる｡
　OPTISは､光､人の視覚､物理学ベース視覚化の科学的シミュレーション向け大手プロバイダーであり､物理学ベースの光学シミュレーションソリューションを提供している｡OPTISによりANSYSの能力はあらゆるセンサのシミュレーションに広がる｡これに含まれるのは､LiDAR､カメラ､レーダ､物理的および電子的コンポーネントのマルチフィジックスシミュレーション､システム機能安全性の分析､安全認定内蔵ソフトウエアの自動開発｡この機能は､天候や交通シミュレーションと相互作用するクローズドループシミュレーション環境に組み込むことができるので､数千の運転シナリオを仮想的に実行することができる｡
　自律走行車の経済的な影響は巨大である｡アナリストの予測では､この新興技術は世界経済を7兆ドル押し上げる｡しかし人の生命への影響は､なお一層大きい｡自律走行車は､交通事故を劇的に減らす可能性があり､年間60万を超える生命が救われる｡自律走行車は､大規模にハイウエイを走行する前に､無限の道路状況や天候シナリオを含む複雑な運転環境で厳しい試験を通じてまず安全性が実証されなければならない｡これには､数十億マイルの物理的な道路試験が必要になる｡OPTIS買収によりANSYSは､自律走行車の物理的なテストよりも速く安全な､また経済的なソリューションを提供できるようになる｡
　OPTISは､写真のようにリアルなバーチャル･リアリティ(VR)とクローズドループシミュレーションプラットフォームを開発している｡これが､自律走行車開発促進に役立つ｡このVRバックボーンを使い､他のANSYSソリューションと組合せ､自動車メーカーは､運転者のいない車輌がナビゲートする環境をシミュレートできる｡これには,道路状況､天候､一方通行道路が含まれる｡ANSYSの普及しているシミュレーションソリューションを使って､シミュレートした実環境で仮想的自律走行車をドライブする｡実際の車輌の遭遇を再現する正確なモデルを使い､自律走行車は1日で仮想環境を数100万マイル走行できる｡
　自律走行車分野以外では､今回の買収によりANSYSは､さまざまな産業で､世界第一級のシミュレーションプロバイダになる｡視覚を統合したツールとANSYSの既存ソリューションを組み合わせると､顧客への提供を大きく変革する可能性がある｡
(詳細は､www.ansys.com)