May, 11, 2017, 東京--東京工業大学(「東工大)は生命理工学院内に「島津製作所 精密機器分析室」(アンテナショップ)を開設した。平成28年度の大学改革による同学院の創設を機に島津製作所から寄贈されたライフサイエンス関連先端精密機器を中心に先端的な機器を備えた施設。先端研究の推進をはじめ、若手研究者や学生などの研究支援、国際共同研究や種々の企業との産学連携の推進に活用する。
また、同社においては、新たに開発した機器等を利用した産学連携スペースとして上記分析室を活用することを計画している。東工大としては学内に設置された最初の企業との連携による共用機器室になる。東工大は産学連携の一つのモデルとするとともに、全学的な設備共用化をさらに加速する。
対象機器・設備は事業終了後の資金運用も考慮し、稼働率だけでなく耐用状況、集約による費用効果も踏まえて選定。それらの機器を9つの共用機器室に再配置し、必要なものは更新再生する。また研究室内に機器類を充実させることが困難な若手研究者などが実験台と汎用機器類を利用でき、実験スペースとして活用できる「共用実験室」も新たに設置する。
「共用実験室」は各研究室から共用設備として提供される汎用機器類を集約し、簡易に使用できる共用実験スペースとして提供する。複数の研究グループが使用するオープンスペースとすることで、交流とディスカッションが生まれ、新たな融合研究を育むことが期待される。実験台と汎用機器を移設し、平成29年度中頃から使用を開始する。
設備共用化の核となる「島津製作所 精密機器分析室」には平成29年度初めに島津製作所からメタボロミクス解析システム(液体クロマトグラフ質量分析計)、マイクロチップ電気泳動装置、ライフサイエンス分光光度計が寄贈された。さらに学院内の研究室に個別に整備されていた同社製機器や新たに学院で導入した同社製精密機器(フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)、分光蛍光光度計、高速液体クロマトグラフ(HPLC)、高感度ガスクロマトグラフ、示差走査熱量計など)を平成29年度から本分析室で集約的に維持・管理することで管理運営を効率化する。
(詳細は、www.shimadzu.co.jp)