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第5世代量子線がん治療装置(量子メス)の開発協力に関する協定の締結

December, 14, 2016, 東京--量子科学技術研究開発機構(量研機構)と 住友重機械工業 (住友重機械)、東芝、日立製作所、三菱電機は、平成28年12月13日付で「第5世代量子線がん治療装置の開発協力に関する包括的協定」を締結した。
量研機構は、1994年に世界初の重粒子線がん治療専用装置の開発に成功し、これまでに1万人を超える治療を行った実績がある。また、量研機構は、外科治療等の他のがん治療法と比べて患者への負担が軽く、免疫抑制の無い重粒子線治療を将来のがん治療の基本的手法と位置づけ、その大幅な普及・拡大等を通じて「がん死」ゼロの実現を目指している。そのために、国内外の個別の医療機関に設置可能な第5世代量子線がん治療装置(量子メス)の開発を計画している。具体的にはレーザ加速技術や超伝導技術等を用いた重粒子線がん治療装置の大幅な小型化・低建設コスト化を実現していく。また、現在の炭素イオンを使用する重粒子線治療装置よりも高い治療効果が期待できるマルチイオン照射の実用性実証等の高性能化も並行して進める。
計画の実現に必要な高度な技術力及び開発力を備えている住友重機械、東芝、日立製作所、三菱電機の4社は、この第5世代量子線がん治療装置の開発計画の趣旨に賛同し、量研機構との間に「第5世代量子線がん治療装置の開発協力に関する包括的協定」を締結することになった。
協定締結に基づき、量研機構、住友重機械、東芝、日立製作所、三菱電機は、それぞれが有する研究開発能力、人材、装置・施設を活用し、今後の協議を通じて合意する役割分担に応じた活動を行って、第5世代量子線がん治療装置(量子メス)の早期の開発を目指す。
(詳細は、www.hitachi.co.jp)