December, 12, 2016, Wellesley--BCCリサーチ(BCC Research)の「成熟するナノテクノロジー市場: 製品とアプリケーション」によると、ナノテクノロジーは世界経済の多くの分野に影響を与える見込みである。これは、ナノマテリアル、ナノツール、ナノデバイスの2桁成長からもわかる。BCCリサーチは、米国の継続する適度の成長率と世界経済がナノテクノロジー産業を大きく伸ばすとレポートしている。
ナノテクノロジーアプリケーションは、100nm以下の物質の操作による材料、デバイスシステムの作製と利用として包括的に定義されている。このレポートはナノ材料(ナノ粒子、ナノチューブ、ナノ構造材料とナノコンポジット)、ナノツール(ナノリソグラフィツールとスキャニングプローブ顕微鏡)およびナノデバイス(ナノセンサとナノエレクトロニクス)を調査している。
ナノテクノロジー世界市場は、2016年の392億ドルから、CAGR 18.2%成長で、2021年には905億ドルに達する見込みである。この数字には、ナノ粒子ベースの日焼け防止製品、触媒コンバータ用のナノ触媒薄膜、それにナノ薄膜太陽電池、ナノリソグラフィツールやナノスケール電子メモリなどの新技術も含まれる。
ナノ材料市場は、2016年と2021年にそれぞれ325億ドル、773億ドルに達し、5年のCAGRは18.9%、ナノデバイス市場は、2021年に1億9590万ドル、2016年の5650万ドルから5年CAGR 28.2%成長を反映している。
ナノ材料、特にナノ粒子とナノスケール薄膜は、2015年に市場で優位を占め、市場シェアは83.3%だった。ナノツールは市場の16.6%、残りはナノデバイス。2021年までにナノ材料の市場シェアは、85.3%に増えると予測されている。一方、ナノツールのシェアは、14.5%に縮小する、またナノデバイスのシェアは、0.1%から0.2%に微増の見込み。
2015年、ナノテクノロジーの最大エンドユーザ市場は環境アプリケーション(全市場の38.8%)、エレクトロニクス(22.4%)、コンシューマアプリケーション(21.1%)。バイオメディカル、コンシューマ、電子アプリケーションは、予測期間において最高CAGR(それぞれ、29.9%、27.9%、20.5%)が予測されている。