July, 19, 2016, Lyon--LEDのコスト低減により、2015-2018年の売上高の成長は緩慢であるが、Yole Développementのアナリストは、2015-2021年ではCAGR 23.7%で成長し、市場は回復すると予測している。同社の説明によると、このトレンドは、先進的フロント照明システムの採用拡大と、レーザやOLEDなどの新しい光源の採用が緩慢であることに起因する。レーザ技術は、採用が始まったばかりである。技術の付加価値や関連する潜在リスクについてはまだいくつかの疑問がある。OLEDは、その付加価値を確認してはいるが、高価格に苦しんでいる。
最新レポート「自動車照明: 技術、業界&市場トレンド」で、Yole Développementは両技術の潜在市場を分析している。
LEDは、コスト低下と性能向上(効率、輝度、パッケージサイズ)にともない急速に普及している。
LED光源は、小さなパッケージで非常に高効率、高輝度であるので、新しいデザインの可能性、光ビーム制御が改善される。
レーザやOLED光源は、まだ新しい技術である。レーザソリューションは商用車に実装され始めたばかりであり、その技術の付加価値や潜在的な関連リスクにはまだいくつかの問題が残っている。同時に、OLED技術はデザインレベルで強い付加価値を提供するが、まだ高価格に苦しんでいる。
「OLED技術は、インテリア、エクステリア照明でビッグチャンスがあるが、この技術はもっと安価に、高信頼になる必要がある」とヨールのビジネスマネージャ、Pars Mukish氏はコメントしている。「中期的には、OLED技術は様々なインテリア照明機能に普及が始まり、新しいエクステリア機能にもアクセスし始める」。
ヨールのレポートによると、レーザベースのヘッドランプは、長距離暗視を可能にし、最大600mまで届く。そのような技術は、光性能(キセノン光源)とLEDが提供するデザイン可能性との組み合わせである。
現在、レーザダイオードサプライヤは限られている。Osram、Nichia、Soraaの3社。
「レーザヘッドランプは大きな潜在力を持つが、大量普及には解決すべき問題がある。レーザパフォーマンスは、高温のために限界がある。信頼性も、フォスファ性能のために、限られている。人の安全は、眼との直接接触のリスクのために、重要事項である。したがって、ヨールは、レーザ光源は長期的には高級車フォーカスとなると見ている」。
このような新しい半導体/エレクトロニクスベースのコンポーネントの搭載により、固体照明、センサ、ソフトウエアを含む電子システム全体が実現する。これは、先進的な照明機能開発促進によるものである。こうした機能の主目的には、ドライビング環境に自動的に適合するビームパタンを提供することである。最近では、カメラや画像処理機能と組み合わせたマトリクスLEDシステムの採用により、適応型前照灯やギラつきのない照明など、新しい照明機能が実現可能になっている。とは言え、これらの組み合わせは、そのようなシステムの開発を難しくしており、新しいノウハウの開発が必要になっている。
(詳細は、www.yole.fr)