July, 5, 2016, Wellesley--BCCリサーチによると、メタマテリアルは無限の可能性を提供するように見えるが、こうした可能性のすべてが実現するとは考えられない、少なくともすぐには実現しない。同社の調査では、世界的なメタマテリアル市場は、2015-2025年の間に8倍に成長する見込みだ。
メタマテリアルは、2つあるいはそれ以上の異なる材料を精密アレンジしたパタンで構成される合成物。明確にするためにこのポートでは、メタマテリアル市場を電磁と他の2つのクラスに分けている。メタマテリアルの第2のクラスは、電磁波ではなく、音響波と独自の仕方で相互作用する。メタマテリアルの最後のクラスには、どんな波形エネルギーとも相互作用しない人工材料が含まれる。
メタマテリアルの世界市場は、2015年の3億770万ドルから、2020年には約10億ドル、さらに2025年には25億ドルに成長する。2020-2025年はCAGR 19.4%で成長すると予測されている。電磁メタマテリアルセグメントが、2025年まで最大市場セグメントを形成する。エクストリーム-パラメータおよび他のメタマテリアルセグメントが残りを占める。一方、音響メタマテリアルは、このレポートがカバーする期間(2020-2025)の終わりごろにしか商業市場に現れないと見られている。
電磁市場は、2015年と2020年それぞれで2億7900万ドル、6億1230万ドル、2025年には全体で約16億ドルの見込みであり、これは5年(2020-2025)にCAGR 20.6%で成長することを意味する。エクストリーム-パラメータとその他の市場は、2020年、2025年のそれぞれで4億920万ドル、8億7120万ドルとなり、5年でCAGR 16.3%成長が予測されている。
2025年までに、メタマテリアルの最終利用の範囲はさらに多様化する。製造や多岐にわたる未分類の最終用途に加え、ヘルスケア、エレクトロニクス/IT、通信、エネルギーと輸送が大きな市場シェアを占めると見られている。特に通信は、2025年までにはメタマテリアル市場の15.9%を占め、これにヘルスケア(12.3%)とエレクトロニクスおよび情報技術(6.7%)が続く。
2014年、市販で大量に利用できるメタマテリアルタイプはカイラル(主に不斉触媒)、フォトニッククリスタル、磁性ナノ複合材料、エクストリーム-パラメータメタマテリアルしかなかった。磁性ナノ複合材料が最大市場シェア(68%)であり、それにフォトニッククリスタルが22.4%で続いていた。
「2024年までには、市販メタマテリアルの範囲は以前よりも大幅に多様化する。カイラル、フォトニッククリスタル、エクストリーム-パラメータ、磁性ナノ複合材料に加えて、人工誘電体、負の屈折率媒体、超伝導、音響メタマテリアルなど他のタイプが大きな市場シェアを獲得すると見られている。特に、人工誘電体は、2025年までには10.7%のシェアが予測されており、メタマテリアル市場では4番目に大きなセグメントになる」とBCC調査アナリスト、Andrew McWilliams氏はコメントしている。