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世界と中国の産業用レーザレポート2016-2020

February, 8, 2016, Beijing--リサーチインチャイナ(ResearchInChina)によると、世界の産業用レーザ市場は、2015年に前年比4%増、27億6000万ドルだった。自動車、3Dプリンティングおよびその他の市場が原動力となって、世界の産業用レーザの販売額は、2016-2020年にCAGR 7.7%で成長する見込みだ。
 中国の産業用レーザ市場はスタートが遅く、市場規模は小さい。2015年の販売額は、5億3000万ドル、世界市場の19.2%を占めた。とは言え、市場は急成長しており、2015年は世界市場の成長率を上回り、前年比18.9%増となった。その理由の1つは、中国がレーザ産業の発展を促進する数々の政策を導入し、それが2010年以降、新規分野に下りてきたこと。第2に、中国企業が海外企業の独占を打破し、市場競争力を強化するブレイクスルーを徐々に認識するようになったことがある。
 産業用レーザには、主にCO2レーザ、固体レーザ、ファイバレーザがあり、中でも優れた性能のファイバレーザはマーキング、金属切断などの分野で徐々にCO2レーザや普通の固体レーザに取って代わり、業界の今後の発展トレンドを代表するようになっている。ファイバレーザの市場シェアは、中国では2015年で35.5%、2020年には44.3%に達すると予測されている。
 先進国と比べると、中国は産業用レーザのR&Dが弱く、輸入のハイパワー産業用レーザへの依存度が高い。中国のレーザ貿易赤字は、2015年で6億1000万ドルに上り、昨年は前年比で10.0%増えた。次の3~5年で状況の反転は難しいが、赤字は縮小すると予測されている。
 世界的な主要産業用レーザメーカーは、米国のコヒレント、IPG、ロフィンおよびNufern、ドイツのTrumpf、イタリアのPrima、中国のHan’s Laser、Huagong Tech、Wuhan Raycusなど。その中で、Trumpfは市場シェア15%でNo.1、それに続くのがHan’s Laserで市場シェアは8%。М&Aの影響で、産業用レーザ業界のマタイ効果(Matthew effect)は短期的に弱まることはない。
 世界最大の産業用レーザメーカー、Trumpfは新製品のR&Dを積極的に推進している。2015年7月、同社は銅の効率的溶接に適したパルスグリーンレーザ、TruDisk 421パルスを発表した。2015年10月、新世代のEUVリソグラフィ装置で使用される光出力レーザ開発のために、同社は7000万ユーロを投資した。
 中国最大の産業用レーザメーカー、Han’s Laserは、光学デバイス、レーザおよび自動制御システムをカバーする垂直産業チェーンを保持している。2016年、ファイバレーザ産業用チェーンをさらに改善するために「光出力半導体デバイス、特殊光ファイバとファイバレーザ産業化プロジェクト」をスタートさせた。