July, 13, 2015, 小山市--リソグラフィ光源の主要メーカーであるギガフォトンは、現在実施中の、2014年11月に発表した同社のArF液浸レーザ「GTシリーズ」向けガス消費量削減技術「eTGM」の期限付き無償提供に引き続き、同社の全レーザ機種に対応したネオンガス消費削減のための包括パッケージ、「ネオンガスレスキュープログラム」を開始した。
現在、半導体製造プロセスで使用するArF、KrFレーザに用いられるレーザガスの、バッファガスであるネオンは、主な産出国であるウクライナの政情不安が未だ続いていることもあり、近年から問題となっている供給減少が依然として大きな懸念事項となっている。その懸念は価格上昇のみならず、2015年中に市場でも不足が起こるのではないかというところまで広がっている。これは世界のネオンガスの主要な消費者である半導体産業にとって安定生産を損なう危機的状況といえる。
この事態をうけ、ギガフォトンでは、顧客の安定した大量生産をサポートするため、ネオンガス供給危機に対応する包括パッケージ「ネオンガスレスキュープログラム」の提供開始を決定した。このパッケージでは次の3つのプログラムを提供する。
1.顧客が指定した新規ガス供給メーカーの、ギガフォトンでの採用評価を短期間で実施するプログラム。従来、新規メーカー供給のガスの採用評価には6ヶ月~1年の期間を要するが、このプログラムでは1ヶ月で新規ガス供給メーカーのレーザガスを使用することが可能になる。
2.「eTGM」をKrFレーザ「G41Kシリーズ」およびArFレーザ「GT40Aシリーズ」にも適用し、2015年11月から期限付き無償提供するプログラム。eTGM導入によりKrFレーザおよびArFレーザで最大25%、ArF液浸レーザで最大50%のネオンガス削減が可能になる。
3.全レーザ機種に対応する最新ガスリサイクルシステム、「hTGM」の提供プログラム。これは2016年より順次開始する予定。この「hTGM」を用いることで、ガス消費量は最大50%までリサイクルすることが可能になる。
これら3つを合わせた包括的パッケージ、「ネオンガスレスキュープログラム」の提供によりギガフォトンはネオンガス供給サポートならびに消費量の低減を実現し、ネオンガス供給危機を危惧する半導体産業界に対して、安定生産のサポートする。