June, 30, 2015, Wellesley--BCCリサーチの「ナノテクノロジー:現実的な市場評価」によると、世界のナノテクノロジー市場は、CAGR 19.8%で成長して2019年には642億ドルに達する見込みだ。市場全体の中で最速成長セグメントであるナノデバイスは、CAGR 34%で成長すると予測されている。
ナノテクノロジーは、世界経済のほぼ全ての分野に広範で根本的な影響を及ぼし続ける。これには、生体医療、エレクトロニクス、エネルギー、環境、薬品業界が含まれる。
ナノマテリアル、特にナノ粒子とナノスケール薄膜が2013年のナノテク市場では優位を占め、市場の78.8%を構成した。このセグメントは、2019年までに527億ドルとなる、健全なCAGR 20.7%成長が予測されている。
一方、ナノスケールの物体や物質の操作、計測に使われるデバイスで構成されるナノツールカテゴリは、2013年のナノテクノロジー市場で21%を構成。このセグメントは、CAGR 16.2%で成長し、2019年には約113億ドルに達する。
しかし、2013年に3900万ドルに過ぎなかったナノデバイスカテゴリは、2019年には1億8340万ドルに激増すると予測されている。この成長は主として、より小さく強力な電子デバイスに対するコンシューマの強い要求が原動力となっている。
「プライベートと公共分野の両方でのR&D投資の増加が、触媒コンバータ用のナノ触媒薄膜、また新興技術であるナノ薄膜太陽電池、ナノリソグラフィックツール、ナノスケール電子メモリなどの商用ナノマテリアルアプリケーションの開発を後押ししている」とBCCリサーチのアナリスト、Andrew McWilliams氏は指摘している。同氏によると、エレクトロニクスの微小化、公衆衛生や環境問題などに対する要求の高まりが、今後のこの市場の大きな成長を形作る。