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古生物学者が恐竜化石のレーザビームスキャニング

June, 8, 2015, Lawrence-- カンザス大(KU)と、ワシントンの自然史と文化バーク博物館をベースとする研究チームが、恐竜の化石の発見と分析に市販グレードのレーザ装置を使う方法を開発した。
 新しいレーザ法は、化石サンプルが蛍光を発するようにし、UV光のような従来の視覚増強では見えない複雑な細部を明らかにする。この技術は、PLOS ONE誌に紹介されている。
 KUのBiodiversity Institute & Natural History Museum、論文の共著者、David Burnham氏は、「わたしの知る限り、他の誰もこれをやっていない」と言う。「基本的に、対象物の電子を励起して、見ることができるようにフォトンを放射するようにしたいと考えるだろう。これには、ある種のカメラフィルタが必要になる。オレンジまたは黄色のロングパスフィルが使われるのはそこだ。そのフィルタがあらゆるものを除去し、フォトンを見ることができるようなる」。
 研究チームは数年前、中国からMicroraptor試料の調査中にレーザを使用した。そのとき、周囲の材料の中に第2の化石を発見した。「われわれは、同一ピース上に神秘な化石を見つけた」(Burnham)。
 KUの研究者は、バークミュージアムのThomas Kaye氏に接触して化石の特定を依頼した。「われわれは、同氏にその試料を送り、同氏がこのレーザ技術を思いついた」とBurnhamは言っている。
 それ以来、研究チームは、レーザ識別プロセスの微調整を行い、中国遼寧省で発掘された1億2700万年前の化石の「主脈」であるサンプルに時々レーザを用いた。
 「中国のこの場所であることから、これまでに誰も見たことがない、羽や鱗を持つ恐竜がたくさん見つかった。この地域は、火山灰が、ポンペイと同じように化石を保護していた。骨だけでなく、組織も保存されている。羽のようなものは、レーザを使うと本当に細部を見ることができる。もし化石自体が蛍光を発しないなら、その背景が発する。われわれは、太古の羽が現在の羽のように見えるかどうかを調べることができる」。
 ハイエンド技術が安価になっているので、研究チームは中出力の短波長レーザをWebで購入し、デジタル写真装置とフィルタを使い実験することができる。こうして研究チームは、レーザの新しい利用法を開発した。例えば、不透明な試料に背後から光を当てて詳細を明らかにし、岩や泥に隠れた新しい化石を発見したりする。
 「青色ハンドヘルドのレーザが使いやすいことが分かった。様々な波長、パワーのレーザを購入することができる」。
 論文には、多様な方法でレーザを用いた例が紹介されている。
 「われわれが微小化石を集める理由は、小さな歯を見つけるためである。歯は、身体が生み出す最も固い物質、エナメルなので保存状態がよい。これらを持ち帰って選別していたが、今ではレーザ光を発する装置があり、歯は直ぐに見つかる」。
 こうしたアプリケーション以外で、KUの研究者は、古生物学者がレーザで偽物の化石、多くの化石をつぎはぎして完全なものとしてまかり通っている試料を発見することができる、と説明している。「これは、様々な場所あるいは時代から採った骨は、レーザ光を当てると発する蛍光が同じではないからである」。
 「偽物発見に役立つ」とBurnham氏は言う