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3Dプリンティングを用いた低コスト先進顕微鏡レンズを開発

February, 2, 2026, Glasgow--ストラスクライド大学の科学者たちは、消費者向け3Dプリンタを用いて超高解像度顕微鏡用の高品質光学レンズを製造する新しい方法を実証した。製造コストは1ポンド未満。

ストラスクライド大学(University of Strathclyde)の研究者が主導したこの画期的な取り組みは、3Dプリンティング、シリコーン成形、UV硬化樹脂を組み合わせ、市販のガラスレンズに匹敵する性能を実現する多素子光学部品を創出する。

この研究は、チームが同じ種類のプリンタを使って完全3Dプリント顕微鏡を製作した以前の研究に基づいている。

この新しいアプローチにより、高度なイメージングツールがより利用しやすくなり、研究や産業向けに完全カスタマイズされた光学システムを実現できるようにする可能性がある。

カスタマイズされたイメージング
ストラスクライド大学の筆頭著者Dr.Jay Christopherは次のように述べている。「われわれは生命の最小の構成要素を驚くほど詳細なレベルでイメージングできる光学部品を作り出した。このアプローチはカスタマイズされたイメージングシステムの可能性を開き、従来不可能だったり高コストなガラス製造サービスを必要とするシナリオを実現する。」

チームはこの技術を用いて、細胞骨格内の微小管を撮影する際に約150nmの解像度を実現した。このレベルの詳細は通常、従来の光学システムでは実現できない。

「われわれの新しいアプローチは、科学者や企業が高コストで専門技術に縛られていたツールにアクセスできるよう支援できる可能性がある。予算に優しい3Dプリンタと材料を活用し、自社で部品を製造して直面する問題を解決し、その結果、独自の研究や製品開発ソリューションを生み出すことができる」(Dr.Jay Christopher)。

この最新の進歩のために、層ごとにプリントされる際に生じる光学散乱を低減する方法を開発した。これは望ましくない回折効果を引き起こす可能性があるからだ。シリコンモールドを作成し、UV硬化樹脂でレンズを鋳造することで、市販の光学に匹敵するほど滑らかな表面を実現した。

新デザイン
研究チームを率いたDr.Ralf Bauerは次のようにコメントしている。「消費者向けの3Dプリンティング技術が年々高度かつ精密になっていくにつれて、われわれの野望は3Dプリントレンズが生物学的イメージングに使えるかどうかから、最新の先進イメージングコンセプトの中でどこまで進化できるかを探る方向へと広がってきた。」

研究チームは低価格の光学機器と高級・低価格の市販レンズを比較し、プリントされたレンズの性能はほぼ同じであることを確認した。現在、三次元のマルチフォーカスポイントやバイオイメージングシステムなど、新しい設計の探求を計画している。
研究成果は、Biomedical Optics Expressに掲載されている。