October, 21, 2025, Leuven--Imecは、AIXTRON、GlobalFoundries、KLA Corporation、Synopsys、Veecoを、低電圧および高電圧パワーエレクトロニクスアプリケーション向けの300mm窒化ガリウム(GaN)オープンイノベーションプログラムトラックの最初のパートナーとして迎える。
このプログラムトラックは、GaNパワーエレクトロニクスに関するimecの産業提携プログラム(IIAP)の一部であり、300mm GaNエピ成長、および低電圧および高電圧GaN高電子移動度トランジスタ(HEMT)プロセスフローを開発するために設定された。300mm基板の使用により、GaNデバイスの製造コストが削減されるだけでなく、CPUやGPU用の効率的な低電圧ポイントオブロードコンバータなど、より高度なパワーエレクトロニクスデバイスの開発も可能になる。
GaNベースの急速バッテリー充電器の最近の市場導入は、パワーエレクトロニクスアプリケーションにおけるGaN技術の可能性を強調している。GaNエピの成長、GaNデバイスとICの製造、信頼性と堅牢性、システムレベルの最適化における継続的な進歩に支えられたGaNテクノロジーは、新世代のパワーエレクトロニクス製品を可能にする見込みである。
これらは、Siベースのソリューションと比較して、フォームファクターの縮小、軽量化、優れたエネルギー変換効率で市場に参入する。例としては、車載アプリケーション向けの車載充電器やDC/DCコンバータ、ソーラーパネル用のインバータ、通信およびAIデータセンタ向けの配電システムなどがあり、GaNベースのビルディングブロックは社会全体の脱炭素化、電化、デジタル化に貢献している。
GaN技術開発における注目すべき傾向は、ウエファ径の拡大への移行であり、現在では容量が主に200mmで利用可能になった。300mm GaNプログラムトラックの立ち上げにより、imecは200mmの専門知識に基づいて次のステップを踏み出している。
imecのGaNパワーエレクトロニクスプログラムのフェロー兼プログラムディレクタStefaan Decoutereは、「300mmウエファへの移行の利点は、生産の拡大や製造コストの削減だけではない。当社のCMOS互換GaN技術は、300mmの最先端機器にアクセスできるようになり、より高度なGaNベースのパワーデバイスを開発できるようになる。例としては、ポイントオブロードコンバータで使用するための積極的に拡張された低電圧p-GaNゲートHEMTsがあり、CPUsとGPUsのエネルギー効率の高い配電をサポートする。」
300mm GaNプログラムの一環として、まず、300mm Si(111)を基板として使用して、低電圧アプリケーション(100V以上)向けのベースライン横方向p-GaN HEMT技術プラットフォームが確立される。そのために、p-GaNエッチングとオーム接触形成を中心としたプロセスモジュールの作業が進められている。その後、高電圧アプリケーションがターゲットになる。650V以上では、300mmのセミスペックおよびCMOS互換のQSTエンジニアリング基板(多結晶AlNコアを持つ材料)を活用して開発する。開発中は、300mmウエファの反りの制御とその機械的強度が最大の関心事である。
300mm GaNプログラムの開始は、300mmウエファハンドリングテストとマスクセット開発の成功に続いて行われる。Imecは、2025年末までに300mmのクリーンルームに300mmのフル機能を設置する予定である。
「300mm GaN開発の成功は、堅牢なエコシステムを確立し、300mm GaNの成長とプロセス統合からパッケージングソリューションへのイノベーションを共同で推進する能力にもかかっている」とStefaan Decoutereは付け加えている。「したがって、AIXTRON、GlobalFoundries、KLA Corporation、Synopsys、Veecoを300mm GaNのオープンR&Dプログラムトラックの最初のパートナーとして発表できることを嬉しく思う。また、近いうちにさらに多くのパートナーを迎え入れたいと考えている。と言うのは、高度なGaNパワーエレクトロニクスの開発には、設計、エピタキシー、プロセス統合、アプリケーション間の緊密な結合が必要であり、この結合は200mm GaNに関する先駆的な研究にとって重要であることが証明されているからだ。」