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量子物質の光照射によって数兆分の1秒で構造が変化することを発見

October, 2, 2024, 名古屋--東北大学大学院理学研究科の岩井伸一郎教授と天野辰哉助教、名古屋大学大学院工学研究科の岸田英夫教授、仏レンヌ第一大学物理学科/仏国立科学研究センター(CNRS)のMaciej Lorenc 博士とHerve Cailleau教授、仏ナント大学Jean Rouxel材料研究所/CNRSのEtienne Janod 博士らの国際研究グループは、モット絶縁体と呼ばれる量子物質のナノ結晶を用いることにより、巨視的な結晶対称性の変化(逆強弾性転移)が、3 ピコ(1兆分の1)秒という、熱膨張を介する場合の100分の1の短時間で完了することを発見した。

こうした高効率、超高速な構造変化は、新規な光音響デバイスの原理として応用が期待できる。

光による固体の結晶構造(対称性)の変化は、非接触の超音波トランスデューサなど光ー力学エネルギーの高速変換の原理として産業応用されることが期待されている。しかし現在の技術は熱膨張を介しているため、ナノ(10億分の1)秒以下の高速、言い換えるとギガ(10億)ヘルツ以上の高い周波数での応答は困難だった。

この成果は科学誌Nature Physicsに2024年9月17日にオンライン掲載された。

(詳細は、https://www.nagoya-u.ac.jp)