January, 23, 2015, Santa Clara--アジレント・テクノロジー(Agilent Technologies)は、フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)を用いたフタル酸エステルの迅速測定パッケージ「Agilent 4500 ポリマパッケージ」を発表した。ポリ塩化ビニル (PVC) を含む製品の品質や安全性確保に最適。
アジレントの分光測定事業担当VP/ジェネラルマネージャ、Phil Binns氏 は、「ポリマの同定や、フタル酸エステルなど、使用禁止もしくは使用制限のある化学物質の迅速なスクリーニングに対しては、高い分析ニーズがある。場所を選ばす迅速に測定できる今回の測定パッケージは高確度での FTIR 分析を実現するもので、ラボと同等品質の分析結果が得られる」とコメントしている。
フタル酸エステルは、ポリ塩化ビニルなど、可塑剤として広く用いられている。フタル酸エステルは、発がん性や内分泌かく乱物質としての作用など、健康への影響が指摘されている。そのため、フタル酸エステルの一部には子ども向け玩具または育児用品への使用量制限が設けられており、その使用量は 0.1 % を超えてはならないとされている。 Agilent 4500を使うと、数秒でポリマの化学的組成を非破壊測定できる。ポリ塩化ビニルの場合、Agilent 4500 はフタル酸エステル含有量を正確に測定する。独自の方法により、様々な充填剤や添加物(カーボンブラックが含まれる)が存在する場合であっても、フタル酸エステルの総含有量を0.1 %レベルで測定することができる。
Agilent 4500 ポリマパッケージは、バッテリー駆動のFTIRシステム「Agilent 4500」(3回反射 ATR インタフェース搭載)、ポリマライブラリ、PVC 内のフタル酸エステルの分析に特化した独自方法をパッケージ化したもの。多岐にわたるポリマに対応したフタル酸エステル測定用のメソッドも、準備ができ次第、今回の測定パッケージに簡単に追加できるようになっている。