January, 22, 2015, Las Vegas--オン・セミコンダクター(ON Semiconductor)は、従来のモノリシックの非スタック型設計と比較してダイサイズ、ピクセル性能、および消費電力を改善した同社初の全機能搭載のスタック型CMOS画像センサの特性評価および実証に成功した。この技術は、1.1µmピクセルのテスト用チップの実装に成功し特性評価を完了し、今年後半には製品に組み込まれる予定。
モノリシック基板プロセスによる従来のセンサ設計では、ピクセル配列と下層の回路をサポートするために別々のダイエリアが必要。3Dスタッキング技術では、ピクセル配列と下層の回路は、別々の基板で製造され、シリコン貫通電極(Through Silicon Vias, TSV)で2つを接続してスタックされる。これにより、ピクセル配列を下層の回路に重ね合わせることができ、より効率的なダイレイアウトが可能になる。このアプローチにより、設計エンジニアは、画像性能、コスト、消費電力、およびダイサイズに合わせてセンサの各部を最適化できる。ピクセル配列の最適化により、センサは、ノイズレベルの削減とピクセル応答の改善を通してピクセル性能を向上させることができる。下層の回路は、消費電力を減らすために、より積極的な設計ルールを利用できる。全体的な面積が縮小することで、光学式手ぶれ補正(OIS)と追加のデータストレージが同じモジュール面積に組み込まれた現在の最先端のカメラモジュールをサポートできる。
オン・セミコンダクター、イメージセンサ・グループのテクノロジー担当副社長Sandor Barna氏は、「3Dスタッキングは画期的な技術であり、それを利用することにより当社は、将来のセンサの最適化能力を向上させることができる。この技術により製造および設計の柔軟性が確保され、センサ製品ポートフォリオ全体において性能面でのリーダー的地位を維持できる」と語っている。