July, 4, 2024, 東京--古河電気工業株式会社は、高出力低消費電力駆動のラマン増幅器用励起光源FRL1441Uシリーズについて、C帯での55℃動作を達成し、無効電力を半分以下に削減することで500mWファイバ出力時の消費電力が従来製品の仕様8Wと比べ半分以下となる3.7Wの超低消費電力駆動を確認、量産技術開発を開始した。
FRL1441Uシリーズは、S帯・C帯・L帯において既存のラマン増幅器用励起光源と比べて消費電力を37%削減し、デュアルポート光源の開発により従来は2台必要だった励起光源を1台に置き換えることで省スペース化が図れることが特徴。今回は、レーザ光の高出力化とレーザ素子の電気抵抗低減の両立を実現させるためのLDチップの最適化により、C帯において、LD温度55℃で840mWを14ピンバタフライパッケージで達成した。また、55℃のレーザ素子の高温駆動により無効電力を大幅に削減することで、現在広く使用されている500mWファイバ出力品の消費電力を、従来製品の仕様(8W)と比べ半分以下の3.7Wに抑えられることを確認し、量産技術開発を開始した。この開発には、25年以上培ってきたInP系光半導体材料を用いた光半導体プロセス技術と高精度のファイバ結合技術に加え、古河独自の低損失・高効率の半導体レーザ素子構造を採用している。また特許取得済みの高効率動作の半導体レーザ素子構造の設計最適化が生かされている。
同製品は本年7月にオーストラリア・メルボルンで開催される「OECC 2024」において、7月2日に口頭発表を行う。
(詳細は、https://www.furukawa.co.jp)