TRUMPF、光センシング用最先端VCSELソリューションデモ

June, 18, 2024, Ulm/Nuremberg--TRUMPF Photonic Componentsは、ドイツのニュルンベルクで開催されるSensor+Test(ブース1-156)で、シングルモードVCSELソリューションの性能を示す2つのライブデモンストレーションを展示する。
VCSEL技術ベースのセンシングコンポーネントは、コンパクトで堅牢なレーザ光源であり、産業用光学センシングシステムをサポートする。

1つのショーケースは、測定原理「Time-of-Flight」(ToF)を示している。ToF測定は、VCSELからの短い光パルスの放射に依存している。光が対象物に伝わり、戻ってくるまでの時間を計測することで、光速を利用して距離を正確に計算することができ、スマートフォンによる深度センシングやジェスチャー認識システムなど、精密な距離計測が可能になる。

また、760nmから766nmの波長範囲でのガスセンシング機能を紹介するライブデモも行う。光学測定の利点は、高精度でリアルタイムな情報が得られること。温度制御機能を内蔵したVCSELパッケージにより、取り扱いが容易で、正確な波長調整が可能である。

VCSEL技術による光センシングの利点
VCSEL(Vertical-Cavity Surface-Emitting Laser)技術による光センシングは、スペクトル線幅が狭いため高精度な測定が可能で、小さな変化を正確に検出できる。VCSELは本質的にコンパクトでエネルギー効率が高いため、ポータブル機器への統合や大規模システムでの消費電力の削減に最適。高速変調機能により、迅速なデータ収集が可能になり、多くのアプリケーションでリアルタイムの監視と応答が強化される。さらに、VCSELベースのセンサは優れた信頼性と耐用年数を示し、費用対効果と長期にわたる最小限のメンテナンス要件に貢献する。

より高い照明品質を実現する新しいVCSEL
シングルモードVCSEL光源は、優れた信頼性の高い性能を提供し、760nm～940nmの範囲の波長で利用できる。TRUMPFは、さらに高い照明品質を実現するために、偏光制御機能を備えたソリューションを提供している。2024年後半には、TRUMPFは偏波VCSELのポートフォリオを拡大し、出力電力2mWの偏波制御、シングルエミッタ、シングルモードVCSELコンポーネントをリリースする予定である。これは、産業用光学エンコーディングや分光法などのアプリケーションに役立つ。
評価サンプルの提供は9月以降を予定しており、量産開始は2024年末の予定。