December, 19, 2014, San Francisco--IEEE国際電子デバイス会議(IEDM 2014)で、imecとゲント大学(Ghent University)は、変調速度10Gb/s、業界初の集積グラフェン光変調器(EAM)を実証した。
低挿入損失、低駆動電圧、高い熱安定性、広帯域動作、コンパクトサイズを統合したデバイスは、次世代の高密度、省エネ、集積光インタコネクト実現において重要な節目となる。
高速変調、小型サイズ、広帯域アサーマル動作を統合した光変調器は、将来のチップレベル光インタコネクトで強い要求がある。グラフェンは、広いスペクトラル範囲で高速可変吸収があるので、これを達成する有望な材料。imecのグラフェン-シリコンEAMは、プレーナSOIリブ導波路上の50µm長グラフェン-オキサイド-シリコンキャパシタ構造でできている。ハイブリッドのグラフェン-シリコン変調器で初めて、最高ビットレート10Gb/sの高品質光変調が実証された。1550nm付近の広い波長範囲80nmで、優位性のある光挿入損失4dB以下、消光比2.5dBが得られた。さらに、20~49℃の温度範囲で大きなパフォーマンスの変化は観察されず、ロバストなアサーマル動作を示唆している。したがって、imecのグラフェン-シリコンEAMは、熱に対する堅牢性と光帯域仕様と言う点で、最先端のSiGe EAMを凌駕している。
「この画期的な成果でimecは、熱、帯域、サイズ的優位性でグラフェン光EA変調器の大きな可能性を示すことができた」とimecの3D&光技術部ディレクタ、Philippe Absil氏はコメントしている。さらに同氏は、今後変調速度の向上に注力し高度に最適化されたSiGe変調器と同レベル(30~50Gb/s)にすると表明している。