October, 19, 2023, 仙台--東北大学大学院工学研究科の金森義明教授らの研究グループは、ナノメートルサイズの周期構造で構成されるアルミ製遮熱メタマテリアルを開発し、熱となる近赤外波長は反射するが5G/6G通信帯の電波(可視波長)は透過する、透明な遮熱窓の基材を作製することに成功した。
建材・自動車遮熱窓への応用により、室内や車内温度の上昇による熱中症の発症、夏季の電力需給の逼迫などの社会課題解決への貢献に期待できる。
昨年、設置した国内初のメタマテリアルを専門とする研究センター「メタマテリアル研究革新拠点」を基盤に実装化に向け、研究をさらに加速させていく。
研究成果は、2023年9月25日付で、米国光学会誌Applied Opticsに掲載され、Editor’s Pickに選ばれた。
発表の要点
・可視波長を透過するが大気の温度を高める近赤外波長は反射し、5G/6G通信帯の電波を透過する遮熱窓を開発した。
・可視光、近赤外光、5G/6G通信電波という波長帯の異なる電磁波の反射・透過を同時に制御できるメタマテリアルの設計と製作に成功した。
・建材・自動車用遮熱窓への応用により、室内や車内での熱中症の発症や夏季の電力需給の逼迫などの社会課題の解決が期待される。
(詳細は、https://www.tohoku.ac.jp)