自動光学検査システム市場、2027年に23億ドル

August, 31, 2023, San Francisco--Grand View Researchの調査によると、世界の自動光学検査(AOI)システム市場規模は、CAGR 18．7%成長で2027年に23億ドルに達する見込である。
自動光学検査システムは、プリント基板(PCBs)の検査に使われている。これらのシステムにより、PCBの高速、正確な検査が可能になり、確実に高品質の製品が製造ラインから出てくる。この市場の成長は､コンシューマエレクトロニクス需要の増加、エレクトロニクス製造サービスにおけるより高い生産性達成、自動車や航空宇宙システムの高品質電子システムによるものである。さらに､PCBsの手動検査技術で欠陥と時間消費の上昇が、AOIシステム採用を後押ししている。

人工知能(AI)技術の実装が市場の成長をさらに促進すると予想されている。AOIシステムとAIの統合が画像データ分析を強化し、CPUとGPUの通信高速化を促進する。さらに、AIベースのシステムは、ラップトップから遠隔運用可能である。これが欠陥検出のスピードを高めると見られており、したがって検査工程の効率向上となる。

自動光学検査(AOI)システムに関わる高コストが市場に課題をつきつけると予想されている。加えて、これらのシステムによる欠陥検出で誤判断の高頻度が、市場の成長を制約しそうである。とは言え、IoTの到来、3D光学検査など、新技術の導入が、製品開発､市場の成長に機会を開くと予想されている。3D検査技術の導入は、PCBでコンポーネント高さについての容積データに関して、正確な欠陥検出を行う。結果的に、誤った欠陥検出の大幅な減少となり、これらのシステムの採用を促進すると見られている。

自動光学検査システム市場レポートのハイライト
・コンシューマエレクトロニクス需要の増加、自動車への安全機能組込が、高品質電子コンポーネントの大きな需要を生み出している。これは、予測期間に市場の成長を刺激すると予想されている。
・APACは、予測期間に最高CAGR成長が見込まれている、同地域で大量のエレクトロニクスやPCBの製造が行われているからである。Institute of Printed Circuits (IPC)によると、2017年、APACは世界のPCB製造の80%以上に貢献した。
・市場の主要プレイヤは、製品に最先端の技術を導入するためにR&D投資を重視している。例えば、2018年、Koh Young Technology, Inc.は、収益の約12．6%をR&Dに投資した。加えて同社は、2017年にAI技術活用AOI装置も導入した。