戦闘ドローン市場、2028年に108億ドル

August, 14, 2023, Northbrook--マーケッツ&マーケッツ(MarketsandMarkets)のレポート｢戦闘ドローン市場、プラットフォーム(小型、戦術的、戦略的)アプリケーション(致死性、ステルス、徘徊兵器と標的)､タイプ、発射モード(空中発射型、垂直離陸、自動離陸)、地域、2028年までの予測」によると、戦闘ドローン市場は、2023年に72億ドル、CAGR 8.6%成長で、2028年に108億ドルに達する見込である。
戦闘ドローン市場の動的成長は、複数の切実な要因が原動力。中でも、巻き添え被害を最小化する精密攻撃要求の急増である。

敵の位置を狙う際の比類のない精度を利用し、戦闘ドローンは､市民や重要インフラストラクチャへのリスクを著しく低減する。加えて、監視と偵察を通じたそのリアルタイム諜報能力が状況認識を高め、軍事作戦中の情報に基づく意思決定で重要な役割を果たしている。費用対効果は、戦闘ドローンの魅力でもう1つの重要な牽引力になっている。従来の友人航空機と比べて､ドローンは､運用コストが低く、保守要件も少ないので防衛予算には、魅力的なオプションになっている。さらに、本質的な人命リスク低減が、高リスク戦闘シナリオにおいて非常に有利になっている。

ドローン技術の継続的な進化が、耐久性やペイロード能力の大幅な強化を生み出し、飛行時間の延長、高度な兵器のシームレスな組込を容易にした。こうした多様性によりドローンは、情報収集から戦闘ミッションまで様々な役割を担えるようになった。これにより、その市場成長軌跡の見通しを強化している。

発射モードでは、自動離着陸セグメントが、予測期間に最高CAGR成長の見込み
発射モードでは、市場は空中発射型、垂直離着陸、Catapult発射、手動発射に分けられている。自動離着陸セグメントは、自律的に離陸、着陸できるドローンを含む。自動離着陸できるドローンは、通常固定翼ドローンで、離着陸に非常に短い滑走路を必要とする。発射モードとして自動離着陸を利用する固定翼ドローンは、通常25kgのMTOWを持つ。Northrop Grumman (US), Lockheed Martin (US), Israel Aerospace Industries (Israel), およびGeneral Atomics (US)などの企業が、様々な軍用アプリケーション向けに自動離着陸モードを利用するドローンを製造している。

プラットフォームでは､小型ドローンが、予測期間に最高CAGRで成長する見込
プラットフォームでは、戦闘ドローン市場は、小型、戦術、戦略ドローンに分けられている。小型ドローンは、350m以下の高度で飛ぶナノ、マイクロ、ミニドローンを含む。小型ドローンの一例は、小型徘徊弾薬ドローン、Switchblade 300である。Switchblade 300は、小規模弾薬ペイロードで標的を攻撃するために利用できる。さらに、小型ドローンは、監視と偵察活動、国境セキュリティアプリケーション向けに防衛分野からの需要が増加すると予想されている。これらのドローンは､効率的な飛行制御システムと低運用コストを特徴としている。しかい、ドローン利用のための適切な航空交通管理システム､大型航空機の形で過度の安全リスク、燃料貯蔵庫のような地上設置の欠如が、世界的に小型ドローンの成長課題となる。

予測期間に北米が市場をリード
北米は、予測期間に市場をリードすると予想されている。2023年、北米は戦闘ドローン市場で最大シェアだった。この大きなシェアは、多数の軍用UAVメーカーが存在するからである。General Atomics, Lockheed Martin Corporation, Raytheon Technologies Corporation, およびNorthrop Grumman。さらに武装UAVsにおける技術アップグレードが､米国における戦闘ドローン市場の成長原動力となっている。さらに、米国政府による、陸、海、空軍力向けの大きな防衛予算配分が予測期間に市場の成長を促進すると予想されている。2023年4月のStockholm International Peace Research Institute (SIPRI)によると国防総省は、2022年に2兆2400億ドルの防衛予算を使った。