アジア太平洋光ケーブル市場、2030年に50億6860万ドル

August, 1, 2023, Cambridge--Grand View Researchのレポートによると、アジア太平洋光ケーブル市場規模は、2023ｰ2030年にCAGR 9.0%と成長で2030年に50億6860万ドルに達する見込である。
同地域ではインターネット人口が急増しており、インターネットにアクセスする人々の増加が見られる。個人やビジネスは、より高速で確実な接続を求めており、こうした要求に応えるファイバオプティクスが、望ましい選択肢として出てきた。eコマースプラットフォーム、オンラインストリーミングサービス、デジタルコンテンツ消費の成長が、増加する高速インターネット需要の原因。クラウドコンピューティング、ビッグデータ分析、IoTデバイスの普及が、同地域でデータセンタ需要を牽引している。

ファイバオプティクスは、高速データ転送、低遅延、サーバ、ストレージシステム、ネットワーキング装置間の高信頼接続を可能することでデータセンタインフラストラクチャをサポートしている。ファイバオプティクスにより低遅延、データ転送の最小遅延が可能になる。例えば、データセンタソリューションのグローバルプロバイダ、Digital Realtyは、接続ニーズに光ファイバインフラストラクチャを活用するデータセンタを香港で運用している。同データセンタは､同地域のビジネスにコロケーションサービス、確実な相互接続、高速ネットワークアクセスを提供している。アジアの通信プロバイダや政府は、伸び続ける高速接続需要に応え、増加するデータセンタ要求をサポートするために光ファイバネットワークの拡大とアップグレードに積極投資している。

ビジネスと個人は、ロバストなファイバオプティクインフラストラクチャを確保することで、先進的技術を活用し、様々な分野でデジタルトランスフォーメーションを促進できる。シンガポール政府は、Infocomm Media Development Authority (IMDA)を通じて、同国のファイバオプティクインフラストラクチャを促進、強化する様々な戦略を始めている。例えば、Next Generation Nationwide Broadband Network (NGNBN)構想は、超高速光接続を家庭、ビジネス、シンガポール政府機関に提供することを目的としている。同地域には、地理的に広がる多くの国々が存在しており、海底ケーブルは、これらの国々を接続し、国際的データ伝送を可能にする上で極めて重要できる。

大陸間データ接続と国際通信需要の増加により、海底光ケーブルの導入が伸び続けると予想されている。APAC地域と北米を接続し、両大陸間の高速データ伝送を可能にする太平洋横断海底光ケーブル、Trans-Pacific Express (TPE), Asia-America Gateway (AAG), やPacific Crossing (PC-1)は、大陸間接続をサポートし、国際データ転送需要増に応えている。

アジア太平洋ファイバオプティクス市場レポートのハイライト
・2022年、マルチモードタイプセグメントが、最大収益シェア52.2%、予測期間でもこの地位は変わらないと予想されている。同地域は、クラウドコンピューティング、ビデオストリーミング、他の帯域を大量消費するアプリケーションにより、さらなる広帯域接続需要が増加している。結果、さらなる高データレートをサポートし、増加する帯域ニーズに対処する先進的マルチモードファイバオプティクソリューションの採用が増加している。
・同地域の光ファイバネットワークの導入と拡大は、経済成長に貢献する。それによりビジネスは、より高速で確実なインターネット接続にアクセスできるようになり、これが市場における生産性向上、イノベーション、競争力につながる。
・ファイバオプティクスは、将来の拡張性、さらなる広帯域要求をサポートする能力を提供する。データ需要が伸び続けるにしたがい、同地域のファイバオプティクネットワークは、インフラストラクチャの大幅なアップグレードなしに、ビジネス、政府、個人の高まるニースに対処できる。
・同地域は､国際接続では、海底光ケーブルに大きく依存している。これらのケーブルは、同地域の国々を接続し、大陸間のシームレスなデータ転送を可能にし、グローバル通信、取引、コラボレーションを容易にする。