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ペロブスカイトソーラセルの高温安定性向上

July, 24, 2023, Lausanne--EPFL、トロント大学、ケンタッキー大学の研究者は、ペロブスカイトソーラセル(PSCs)の高温安定動作を大幅に改善する方法を見出した。高温動作は、テラワット電力網でPSCsを利用するために必要である。

ペロブスカイトソーラセル(PSCs)は、高いパワー変換効率と低コストソリューション加工で注目を集めている。しかし、高温でその安定性を保証することが課題になっている。その異なる層(界面)間の接触点が、劣化の影響を受けやすく、エネルギー損失、性能低下につながる。

新しい研究で、研究チームは、フッ素化アルミニウム、製薬、農薬、材料化学で使われる化合物を使うことで、PSCの高温劣化を最小化できることを発見した。研究は、EPFLのMichael Grätzel、トロント大学のEdward Sargent、ケンタッキー大学、Kenneth Grahamによるもので、論文は、Scienceに発表された。

研究チームは、PSC製造の「界面パッシベーション」ステップにフッ素化アルミニウムを組み込んだ。界面パッシベーションは、異なる層間あるいは材料間の界面を強化するために使う技術で、これにより欠陥を最小化、電荷再結合抑制、全般的な効率と安定性を改善する。

フッ素化アルミニウムが、漸進的なリガンドインターカレーションを回避することで、PSCsの安定性を強化した。これが、ペロブスカイト材料の層間、あるいは構造間のリガンド分子の継続的な浸透を防いだ。これは、結晶の完全性を破壊し、PSCsの劣化と性能低下につながるものである。

このアプローチを使い、研究者は、逆構造PSCsで、認定された準定常状態の電力変換効率24.09%を達成した。エンカプセルPSC、保護筐体内のデバイスをテストすると、85℃、50%相対湿度、1ーSun照射(通常の晴れた条件、正午の陽光の強さ)、デバイスは最大パワー生成、1560時間(~65日)動作し、同時にその機能と効率を維持した。

研究は、PSC安定性に大きく寄与しており、高温環境におけるその性能、耐久性、信頼性強化に潜在的なソリューションを提供している。われわれは、この有望なPV技術のテラワットスケール導入に近づいている。