July, 20, 2023, San Francisco--Grand View Researchのレポートによると、世界の5Gインフラストラクチャ市場規模は、2023ー2030年にCAGR 28.4%成長で、2030年に958億8000万ドルに達する見込である。
世界中で5G接続需要の急増が、5Gインフラストラクチャの成長を牽引する主因。増加する5Gネットワーク需要は、高速、低遅延インターネット接続の提供能力によるものである。世界のビジネスは、操業最適化、全般的な業績向上のためにIoTエコシステム活用をますます重視するようになっている。IoTは、センサ、ソフトウエア、ネットワーク接続性を備えた相互接続デバイスのネットワークで構成されているので、情報の収集と共有ができる。
急増する産業用IoT(IIoT)デバイスの数が、強化されたデータ接続性の膨大な需要を生み出すと予想されている。結果、産業アプリケーションで5Gサービスの採用を促進すると予想されている、これが次に予測期間に市場の成長に拍車をかけると見られている。主要な市場プレイヤは、提携してコンシューマに5Gソリューションを提供しようとしている。例えば、2023年6月、NokiaとVirgin Media O2は、現在のパートナーシップを3年延長した。この契約でNokiaは、AirScaleポートフォリオのRAN装置を引き続き供給する。この契約によりVirgin Media O2は、UKの顧客に改善された接続性を提供し続けることになる。COVID-19パンデミックは、世界経済と5Gインフラストラクチャ導入に大きな影響を与えた。
US、中国、インドなどの諸国のロックダウン策は、サプライチェーンの断絶の原因となり、5Gインフラストラクチャの導入遅延となった。5Gのスペクトルオークションも、通信当局および政府によって延期された。UK、フランス、イタリア、スペインがこれに含まれる。これらの遅延は、次世代ネットワークインフラストラクチャの世界的展開を一層妨げた。APACは、予測期間に世界の産業で優勢となる見込である。同地域の複数の国々で5G急速展開のためである。さらに、APAC全体でデジタルトランスフォーメーション(DX)の高需要が、同地域の成長をサポートするとみられている。
5Gインフラストラクチャ市場レポートのハイライト
・2022年、ハードウエアセグメントが優勢だった。世界中で5G導入増加により、予測期間に最高CAGR成長が見込まれている。
・mmWaveセグメントが、予測期間に最速CAGR成長が予想されている。mmWaveに含まれるのは、24GHz~40GHzの高い無線周波数帶。
・同セグメントの成長は、データサービス強化のために諸国がmmWave周波数をリリースしているからである。
・2022年、NSA(Non-Stand Alone)「非スタンドアローン」が市場で優勢となる見込。世界中でNSAネットワークが広範に採用されているからである。NSAは、コスト効果の優れたソリューションであり、このネットワークアーキテクチャの採用を後押しする。
・産業セグメントは、予測期間に最速CAGRが見込まれている。Industry 4.0で5G需要が増加しているからである。
・IoTデバイス、協働ロボット、他の先端技術の採用増が、産業で5Gインフラストラクチャ需要を強化すると予想されている。