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50kmメトロファイバリンクで光と物質のエンタングルメント実証

June, 16, 2023, Washington--ICFOの研究者は、メトロファイバリンクを伝播した後のマルチモード量子メモリーとフォトンのエンタングルメントを実証した。この種のリモートな光と物質のエンタングルメントは、完全独立な量子ノードの基礎を築く。これは、高度にセキュアな情報伝達のための量子ネットワーク構築に使える。

スペイン、バルセロナ科学技術研究所、Institut de Ciencies Fotoniques (ICFO)のSamuele Grandiは、6月にコロラド州デンバーで開催されるハイブリッドイベント、Optica Quantum 2.0 Conference and Exhibitionで、この研究を発表する。

「通信ネットワーク、固体量子メモリとの適合性は、未来の量子インターネット構築で必要とされる重要な特性の一部をなす。量子ネットワークは、現在の「古典的インターネット」と同じように、遠隔の量子コンピュータを接続する」(Grandi)。

量子ネットワークで情報を供給するには、ネットワークのリモートノード間でエンタングルメントを共有する必要がある。これを達成する一つのアプローチは、現在の通信ネットワークで光によりエンタングルメントを分散させ、ノードにある物質ベースの量子システムを接続する。これらの量子ノードは、量子情報のストレージ、操作およびアプリケーションユニットとして機能する。とは言え、長距離量子通信網に設計されたいかなるシステムも、量子メモリーと通信フォトンの間の量子相関を確立するために様々な障害を克服しなければならない。一つの重要な課題は、量子ベースの多重通信の実行に関与し、光ファイバが多数のデータチャネルを同時転送できるようにする。

新しい研究では、チームは、プラセオジウム添加結晶ベースの固体マルチモード量子メモリーを使って量子ネットワークテストベッドで一連の実験を行った。同結晶は、多重量子通信のために使用できる。チームは、自発的パラメトリックダウンコンバージョンを使って、フォトンペアを作った。これは、光ファイバを伝播するために通信波長でアイドラーフォトンと量子メモリに蓄積されていた信号フォトンを含んでいる。

研究チームは、メトロエリアに導入された約50kmの光ファイバで伝送後、マルチモード量子メモリとテレコムフォトンのエンタングルメントを確認した。非古典的層間と光と物質のエンタングルメントは、伝送後に維持されていた。劣化は、わずかなSNR低下だった。

フィールドに導入できるシステムへのさらなるステップとして、研究チームは、アイドラー検出ステーションを17km離れた別の場所に移し、約47kmのファイバで分離した。このセットアップは、リモートセットアップの付加的同期を必要とするものであり、チームは2つのロケーション間の非古典的相関も実証することができた。

「次のステップは、量子メモリにおける蓄積時間を増やすことに関係する。テレコムフォトンが、目的地に達した際にまだ、そのフォトンが蓄積されていることを保証するためである。これは、後選択の必要性を取り除き、エンタグルした、リモート量子メモリを特徴とする実験に道を開く」とGrandiは、付け加えている。