May, 25, 2023, 東京--情報通信研究機構(NICT)フォトニックネットワーク研究室を中心とした国際共同研究グループは、15モード光ファイバで初の増幅中継による、毎秒273.6テラビット(Tb/s)、1,000 km超の伝送実験に成功した。
これにより、陸上通信インフラにおける活用の道が大きく広がった。
マルチモード光ファイバ伝送は波長多重技術との組合せにより大容量を実現できるが、長距離の伝送は困難だった。の研究でNICTは、C帯(商用の波長帯域)全域に対応する15並列の増幅中継システムを含む周回伝送実験系を構築し、さらに、増幅中継の際に光信号ごとにモードの乗換えを行う方式を15モード用に発展させることにより、伝送後の各光信号の経路間の時間差を抑制し、1,001 kmの伝送距離を実現した。また、同実験の増幅中継伝送システムは、より長距離に適した結合型マルチコア光ファイバにも適用可能であり、今後も更なる大容量化・長距離化の実現が期待される。
実験結果の論文は、第46回光ファイバ通信国際会議(OFC 2023)にて非常に高い評価を得て、最優秀ホットトピック論文(Postdeadline Paper)として採択され、現地時間2023年3月9日(木)に発表した。
(詳細は、https://www.nict.go.jp)