April, 17, 2023, San Francisco--Grand View Researchのレポートによると、仮想現実(VR)市場規模は、2023-2030年にCAGR 13.8%で成長して2030年に870億ドルに達する見込である。
教育、産業トレーニング、ヘルスケアなどの産業でユーザ没入技術の採用増が、市場の成長を後押しすると予想されている。さらに、高速5Gの形でインターネットが浸透すると、高速で低遅延のインターネット接続のために、VR技術の採用にプラスの影響を与える
教育、航空宇宙&防衛、自動車などの産業にわたりトレーニングと研究向け需要増も、VR産業の成長原動力となる。例えば、2022年10月、Meta Platforms, Inc. は、 Snapdragon Qualcomm XR2+チップ搭載Meta Quest Pro VRヘッドセットを発表した。同社によると、そのヘッドセットは、ハイエンドVRヘッドセットを探しているプロフェッショナルやクリエータをターゲットにしている。
さらに、VRによりeコマース企業はユーザの仮想的ショッピングを可能にした。この技術は、対話環境を作り出し、ユーザの全体的なショッピングエクスペリアンス改善に貢献する。同様にして、教育分野でのVR需要が伸びる。VRベースのオンラインプラットフォームで教師がインタラクティブな学術セッションを行い、共同研究促進を改善する。
北米は、同地域で技術企業が優勢であるため、予測期間にVR産業の大きなシェアを獲得する見込である。同地域の急速な技術浸透、新しいVR製品が利用可能になることが、需要を増やすと見られている。さらにVR関連の様々なスタートアップの登場が市場機会創出に寄与すると予想されている。
VR市場レポートのハイライト
・デバイスでは、没入感強化のためのジェスチャトレーストレンドにより、ジェスチャトラッキングデバイス(GTD)が、予測期間にCAGR 15%程度で成長する見込み。
・技術では、セミ&フル没入セグメントが80%を超える最大収益シェアを記録した。これは、現実世界を密接にシミュレートする技術による現実的なエクスペリアンスによるものである。
・コンポーネントでは、ソフトウエアセグメントが、予測期間に15%を超える最高CAGR成長が見込まれている。ゲーミングやエンタテーメントにおけるVRアプリケーション需要増が原因である。
・2022年、APACが40.0%程度の最大収益シェアだった。主要VR装置メーカーが存在し、先端技術の利用に対する政府による促進政策が寄与したからである。