ビル組込PV市場基規模、2030年に898億ドル

April, 7, 2023, San Francisco--Grand View Researchのレポートによると、世界のビル組込フォトボルテイック(BIPV)市場規模は、2023-2030年にCAGR 21.0%で成長し2030年に898億ドルに達する見込である。
様々な国々のPV設置能力の急拡大が、再生可能エネルギー源の需要増と相俟って、世界中で市場の成長を後押しすると予想されている。過去10年で製品の優れた性能に加えて消費者の認識向上が、主にBIPV市場を牽引ししてきた。

2022年、結晶シリコンセグメントが市場をリードし、71.0%の市場シェアだった。2022年、結晶シリコンセグメントは、主要セグメントであり、悪天候条件への優れた耐性と相俟って結晶シリコンBIPVの高強度化に貢献している。このセグメントは、結晶シリコンセルの価格低下を原動力として、この先数年で設置コストを下げると予想されている。

アプリケーションでは、2021年、屋根設置が市場シェア64.46%で市場をリードした。屋根統合PVは、屋根面への光入射改善により、効率が向上することが知られている。連動タイルを使用する連動屋根システムの開発が、予測期間に市場の成長を後押ししそうである。同システムが高い変換効率であり、統合屋根建設の重量を大幅に下げるからである。

エンドユーザでは、産業セグメントが、2021年にBIPV市場を牽引し、市場シェアは40.13%だった。

統合PV建設市場レポートのハイライト
・屋根設置セグメントは、市場全体で収益シェア61.57%だった。優れた製品の開発により、統合屋根建設需要が予測期間に増加する見込みである。
・2022年、産業セグメントが収益シェア約40.31%だった。ヨーロッパ発展経済圏の企業が、統合PVを利用する傾向が見られる。
・2022年、ヨーロッパは、市場全体で収益シェアが約37.42%だった。ドイツやイタリアなどの諸国は、太陽エネルギー利用をますます強調するようになっている。これはBIPVの採用率向上につながると予想されており、これが予測期間に産業の成長を促進する見込である。