指向性エネルギー兵器産業、2027年に129億ドル

March, 16, 2023, Northbrook--マーケッツ&マーケッツ(MarketsandMarkets)のレポート｢指向性エネルギー兵器(DEWs)市場、技術(高エネルギーレーザ、ハイパワーRF、電磁兵器、音響兵器)、プラットフォーム(地上、航空機、海軍、宇宙)､アプリケーション、製品、範囲と地域、2027年までのグローバル予測」によると、市場は、2022年に53億ドル、2022－2027年にCAGR 19.6%で成長し、2027年に129億ドルに達する見込である。
市場の成長は、軍用プラットフォームの近代化と投資の増加、国土安全保障と防衛力強化のための近代戦ソリューション要求の増加によるものである。

指向性エネルギーシステムの開発と兵器化のための研究開発試験･評価(RDT&E)プログラムが、国土安全保障と防衛アプリケーションのために巨額投資を引きつけている。同プログラムは、防衛および攻撃用指向性エネルギー技術にも関与している。これは、脆弱性の特性を明らかにして活用し、脅威、攻撃に備えるために必要とされている。

ハイパワーマイクロ波レーザは、標的を直接または間接的に破壊でき、天候条件で見えない戦闘員、装置を標的にできる。ハイパワーマイクロ波レーザは､マルチプラットフォームに搭載できる電磁波を使用する。それらは、クルーズミサイル、弾頭、無人航空機に組みこめる、あるいは固定プラットフォームにインストールできる。DEWsは、破壊、損傷を与える、あるいは正確に標的を無力化するために使える。これに応じて、ハイパワー化またはローパワー化できる。

製品では、予測期間に殺傷兵器セグメントが高成長
製品では、DEW市場は、致死性(殺傷性)と非致死性兵器に分けられている。致死性セグメントは、2021年最大シェアであり、予測期間に最高CAGR成長が予想されている。指向性エネルギー兵器は、個別の標的を選択してビームあるいは電磁エネルギー場、レーザ、高周波、音響エネルギー、原子エネルギー粒子を転送する。これらにより標的が破壊され、あるいは損傷を受ける。DEWsと従来発射体の基本的な差は、スピードにある。DEWsは、光速である、従来の発射体は亜音速、超音速。DEWsは、光速で攻撃、正確、広いカバー範囲、多数の標的を破壊、低運用コストなど、多くの利点がある。

距離では、予測期間に1kmセグメントがリード
距離では、DEW市場は、1km以下と1km以上に分けられている。兵器の致死性は、パワーの集中と標的の距離に依存する。

距離は、戦場では重要である。敵を標的にする際の利点になるからである。長距離兵器は、対UAV作戦、ロケット、迫撃砲、推進手榴弾、50-kWレーザシステム、5－6km範囲のミサイル、レーザ誘導弾、100kWレーザ出力、8－10kmのシステムで使われている。長距離作戦に含まれるのは、弾道ミサイル防衛、宇宙ベースのレーザ、出力1MW－20MW、数千kmの作戦範囲の対衛星アプリケーション。

2022年、北米が最大シェア
地域では、指向性エネルギー兵器市場は､北米、APAC、RoWに分けられている。2022年、北米が指向性エネルギー兵器市場で最大シェアだった。様々な地域におけるDEWs市場の成長は、主に国境を越えた紛争、世界の様々な部分におけるテロリストの攻撃、技術の進歩が原動力である。高エネルギーレーザシステムは、指向性エネルギーシステム技術で重要部分を成す。これとは別に､高エネルギーマイクロ波レーザも世界中で敵からの脅威に対抗するために開発されている。