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イカの目からヒントを得た人工視覚

March, 14, 2023, Gwangju--イカのユニークな目からインテリジェント頭足動物のハイコントラスト視覚、照明ムラと濁った水の存在の中で偏光を認識する能力が得られる。

韓国の研究者は、イカの目からヒントを得て、新しいタイプの人工視覚を作製した(Sci. Robot., doi: 10.1126/scirobotics.ade4698)。デバイスは、海洋動物のW型瞳孔と単一球レンズを模擬することで自動運転車やドローンなど未来のアプリケーションのためのイメージング改善を可能にする。

動物界からヒント
光州科学技術院(GIST)、フレキシブルオプトエレクトロニック研究所、グループリーダー、Young Min Songのチームは、シオマネキの複眼からヒントを得てパノラマビジョンを備えた水陸両用カメラを以前に開発した。そのプロジェクトの成功に基づいてチームは、従来のカメラシスハテムへの新規アプローチのために動物界からのインスピレーションを探し続けていた。

「動物の目を研究している間にわれわれは、イカが、W型瞳と網膜構造により、浅瀬など過酷な光条件下で焦点を合わせられることを発見した。これをヒントにわれわれは、厳しい光学的環境でも焦点を合わせられる人工視覚システムを作製した」とSongは、コメントしている。

イカの目の構造は、W型瞳、単一球レンズ、感光体が高密度配列され偏光感度がある湾曲網膜で構成されており、縦に不均一な照明条件に最適化されている。同じ機能を獲得するために研究者は、各構成要素の構造と機能を模倣して使える人工的なイカの目を作った。

イカの機能を複製
研究チームは、W型瞳を複製した。これは、その頭足動物の目に入る日光の量を減らすのに役立っている。さらに、それが結果としての像に均一な明暗を生成することを確認した。人工視覚では、この機能は、その垂直視野の上からの入射光を減らすことで不均一な配光を補正する。

イカは、その網膜に、高密度感光体細胞をもつ特殊な領域がある。これにより、その主要視覚野で高解像度イメージングが可能になる。研究チームは、円筒形シリコンPDアレイのピクセル密度配分を調整することでこの機能を模擬した。同システムは、PDアレイの上に設置した柔軟なCNT偏光膜で、偏向光を認識するイカの能力も複製している。

「イメージングテストにより、同システムの各光学的機能を確認した。これらのテストは、不均一な縦照明下で光を均衡させるW型瞳の能力を証明し、偏向光で隠されたパタンを明らかにすることでカメラの偏光認識を、結果としての画像で稠密パックPDアレイの高分解能を実証した」。

自動運転車の未来
Songは、そのような人工的視覚系が自動運転車で使われるようになると見ている。例えば、W型瞳を車輌のカメラに組み込むことで、付加的後処理なしで太陽のギラつき問題を解決できる。さらに、道路のギラつく表面から反射される偏光を検出し、画像品質改善に利用できる。

「われわれの人工的イカ視覚系は、独自のものである。不均一で偏光した照明条件の特殊環境で抜きんでるように設計されているからである。さらに、それは関心のある領域で高い解像度で捉えることができる、つまり効率的な画像処理やデータ蓄積でメリットが得られる」と同氏は説明している。