March, 14, 2023, Chengdu--中国の研究者は、4つの異なる光チャネルでテラヘルツ波を伝送できるオールシリコン構造を作製した。これにより多機能が同時に実行できるようになる(Photon. Res., doi: 10.1364/PRJ.477381).。
そのような多チャネル光デバイスは、THzイメージングや量子情報エンコーディングに、より多様なソリューションを提供できる、THz領域にまで拡張する高周波を必要とする未来の6Gワイヤレスネットワークでも同様である。
「6Gネットワークでは、われわれのデバイスが作り出す多チャネルを使って、多周波でビーム偏向を同時達成することができる。それは、フル信号カバレッジ達成に必要な基地局の必要数を減らす」と、中国電子科技大学のチームリーダーFuyu Liは、話している。
球面と渦波
その新しいスキームは、人工メタサーフェスを活用して球と渦THz波の重ね合わせを作り出す。球波が全方向で外に放射するのに対して、渦波の捻れ形状は、回転運動を作り出す。これは、情報を運び、あるいは粒子を動かすために使用できる。
しかし、純渦波と比較すると、これら2タイプの波の重ね合わせ状態は、THzデバイスの機能を一段とアップグレードスする多くの機会を提供する。「そのようなデバイスは、例えば、粒子操作の精度を高める、あるいは光通信チャネルを拡大する」とLiは付け加えている。
研究チームは、特定の線形偏光の球波と渦波の間の干渉を可能にする2つの異なるメタサーフェス構造を設計し、各々で理論計算と数値シミュレーションの両方を検証するためのサンプルを作製し、テストする。構造の一つは、垂直偏向球波と水平偏光渦波の重ね合わせを可能にし、時計方向に回転する3つのスパイラルフリンジで構成される干渉パタンを生み出す。重ね合わせ状態で渦波を球波から分離することで、研究チームは、このタイプの構造が2-チャネル伝送を可能にすることはを示した。
他のメタサーフェスは、球波と渦波の同一偏光での干渉をサポートしている。この場合、干渉パタンは、2つの回転するスパイラルストリップで構成されている。両方の波が水平偏光している、あるいは垂直偏向の場合は4つの波である。この構造には、2-チャネル伝送と4-チャネル伝送の両方とも、球波と渦波が分離される時に達成可能になる。
未来の方向
研究チームは、現在、メタサーフェスにもっと多くの機能を組み込もうとしている。また、SNRを改善して、その構造が作り出すもっと小さな物理的現象を観察できるようにしようとしている。