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ハロゲンペロブスカイトソーラセル技術の進歩

February, 28, 2023, NY--近年、新しいタイプのソーラ技術が有望になっているようだ。ハロゲンペロブスカイトシーラセルは、電気エネルギー生成では、高性能でローコストである。将来のソーラ技術成功のために2つの必須材料である。しかし、新しいソーラセル材料は、25年以上に信頼性を誇るシリコンベースソーラセルの安定性にも対抗しなければならない。

新発表の研究で、ジョージア工科大学、材料科学&工学部准教授、Juan-Pablo Correa-Baenaは、ハロゲンソーラセルが、以前に考えていたよりも安定性が低いことを示している。同研究は、セルのインタフェース内に生ずる熱不安定性を明らかにするとともに、ハロゲンペロブスカイトソーラ技術の信頼性と効率に向けた方途を示している。研究は、Advanced Materialsに発表された。同研究は、太陽光発電ペロブスカイトに取り組んでいる学術および産業界の専門家、太陽光が生成する電流に関わる領域に直接影響を及ぼしている。

ハロゲン鉛ペロブスカイトソーラセルは、太陽光の電力への優れた変換を約束する。現在、これらのセルから高変換効率を得るための最も一般的な戦略は、その表面を大きな正電荷イオン、カチオンで処理することである。

これらカチオンは、大きすぎてペロブスカイト原子スケール格子に入らない、また、ペロブスカイト結晶に達するとすぐに、堆積されている界面でその材料の構造を変える。結果としての原子スケール欠陥が、ソーラセルからの電流抽出の有効性を制約する。この構造的変化の認識にもかかわらず、堆積後のカチオンが安定するかどうかの研究は限界があり、ハロゲンペロブスカイトソーラセルの長期存続可能性に影響を与えるプロセスの理解にギャップがある。

「われわれの関心は、長期的ソーラセル運用中に界面の再構築を継続することであった。したがって、このプロセスが時間とともにどのように起こるかを理解し、実証したかった」とCorrea-Baenaは、話している。

実験を行うためにチームは、一般的なペロブスカイト膜を使ってソーラデバイスサンプルを作製した。デバイスの特徴は、8個の独立したソーラセルであり、研究者は実験をして、各セルのパフォーマンスに基づいてデータを生成することができる。研究者は、カチオン表面処理あり、なしの両方でセルのパフォーマンスの仕方を調べた。さらにシンクロトロンベースX線特性評価技術を使って、長期熱応力の前後で、各セルのカチオン変更の界面を調べた。

まず、研究チームは、前処理サンプルを40分間100℃に晒した。次に、X線光電子分光法を使って化学成分の変化を計測。別のタイプのX線技術を使って、膜表面にどのタイプの結晶構造が形成されるかを正確に調べた。2つの測定器からのデータを統合して研究チームは、カチオンが格子にどのように拡散するか、熱に晒された時に界面構造がどのように変化するかを可視化することができた。

次に、カチオン誘導の構造的変化がソーラセルのパフォーマンスにどのように影響を与えるかを理解するために研究チームは、ジョージア工科大学の物理学と化学の教授、Carlos Silvaと協力して励起相関分光法を利用した。その技術は、ソーラセルサンプルに超高速光パルスを露光し、各パルスの後に膜から放出される光強度を検出し、光エネルギーがどの程度失われたかを確認する。その計測により研究者は、どんな種類の表面欠陥がパフォーマンスに致命的であるかを理解することができる。

最後にチームは、構造上の変化や光電特性とソーラセルの効率の差を関連付けた。チームは、最も使われたカチオンの2つにおける高温により誘発される変化を調べ、その界面におけるダイナミクスの差を観察した。

「われわれの研究は、特定のカチオンによる処理で誘発される不安定性が存在することを明らかにした」とCorrea-Baenaラボの研究者、論文の筆頭著者、Carlo Periniは、言う。「しかし、好材料は、界面層の適切なエンジニアリングにより、将来この技術の安定性強化が見込めることである」と同氏は続けている。

研究チームは、有機カチオンで処理された金属ハロゲンペロブスカイト膜は、熱応力下で構造および組成で進化を続けることを学習した。界面における結果としての原子スケールの変化が、ソーラセルのパワー変換効率に意味のある損失を引き起こしうることも分かった。加えて、これらの変化は、使用されるカチオンのタイプに依存していることを確認した、つまり安定した界面は、分子の適切なエンジニアリングで手の届くところにあることを示唆している。

「この成果により、研究者がこれらの界面を高温でテストし、不安定性の問題に対するソリューションを探求することを望んでいる。この研究は、研究者に正しい方向を指し示し、より効率的で安定したソーラ技術を構築するために重視する領域を示唆するものである」とCorrea-Baenaは、コメントしている。

(詳細は、https://news.gatech.edu)