VCSEL産業規模、2028年に29億ドル

February, 20, 2023, Northbrook--マーケッツ&マーケッツ(MarketsandMarkets)のレポート｢VCSEL市場、Type(シングルモードとマルチモード)､材料(GaAs、InP、GaN)､波長、アプリケーション(センシング、データ通信、産業用ヒーティング&プリンティング、新興)､データレート、産業および地域、2028年までのグローバル予測」によると、世界のVCSEL市場規模は、2023年の16億ドルから、予測期間にCAGR 13.1%成長で、2028年に29億ドルに達する見込である。
この市場の主要な成長原動力は、データ通信におけるVCSELsアプリケーションの増加、スマートフォン3Dセンシングアプリケーション採用増が含まれる。

予測期間にVCSEL近赤外波長が最速成長セグメントとして登場
NIR帯域のVCSELsの大半は、GaAs材料で作られている。NIR域の主要なVCSELsアプリケーションはデータ通信、産業ヒーティング、バイオメディカル、LiDAR、セキュリティ、コンシューマデバイスで顔&ジェスチャ認識用に3Dセンシング(近接/奥行きセンシング)。新しいスマートフォンで3Dセンシング、ToF、ジェスチャ認識採用増により、NIRで動作するVCSELs需要が、今後大幅に増加すると予想されている。NIR帶でVCSELsを供給している主要企業は、Lumentum (US), Broadcom (US), Coherent Corp. (US), and TRUMPF (Germany)。

予測期間に、センシングアプリケーションがVCSEL市場で2番目に急成長するセグメント
VCSELsは、以下のような特徴を持つ。高コヒレンス、高信頼、柔軟性、ローコストパッケージングオプション、低消費電力、長いセンシング距離。このため、過去5年、VCSELsは3Dイメージング、3Dセンシングアプリケーションに導入され、今後はセンシングアプリケーションの組込が、特にゲーミングコンソールやコンシューマエレクトロニクスで増加しそうである。

予測期間に軍事部門がVCSELの2番目に急成長するセグメント
VCSEL技術は、まだ進化している。したがって市場では複数の商機が生まれつつある。VCSELsは、低消費電力、狭スペクトル、温度安定スペクトルであるので軍事部門でかなり使われている。原子時計、戦術監視、磁気探知器アプリケーションなど。さらに、VCSELsはLiDARアプリケーションでも使用されている、改善された3D分解能に高速性を附与するからである。VCSELデバイスは監視や障害物検出でも短距離で使用できる。

予測期間にAPACが最速成長地域となる見込である
新しい自動車技術、電気自動車、LiDAR、自動運転を含め、旺盛な投資が、VCSELs需要を生み出すと予想されている。中国、韓国などのAPAC諸国は、5G通信技術の採用をリードしており、これがデータ通信におけるVCSELs浸透の機会となる。コンシューマエレクトロニクスでは、APAC市場は、成長を続けると見られている。北米やヨーロッパは、時間の経過と共にて停滞を続けるからである。