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レーザで中性子を発生する新法則を発見

January, 27, 2023, 大阪--大阪大学レーザー科学研究所の余語覚文教授らの研究グループは、強いレーザ光で中性子を生成する実験を行い、レーザの集光強度と生成される中性子の数に法則性があることを発見した。生成される中性子の数はレーザの集光強度の4乗に比例して劇的に増加することが判明した。

さらに、中性子数を飛躍的に増加させた結果、高い強度の中性子数(10^11中性子)を、1レーザーショットで生成できることを確認した。このような多量の中性子が生成可能の場合、様々な応用が可能になる。その一例として、中性子共鳴吸収を用いた物質(元素)の非破壊測定を試験した。レーザ中性子源の前にタンタル、銀、インジウムからなる試料を設置して、中性子を透過させることで、非破壊で元素の種類と量を測定可能なことを実証した。典型的な加速器中性子発生装置を用いた場合に数時間から1日の連続照射に相当するデータを、わずか1レーザショットによる約1千万分の1秒の瞬間的な照射で得ることができた。これは、レーザ中性子の強度が増加したために可能な技術。

この研究成果は、将来、大学の研究室や工場に、加速器や放射性同位体を必要としない「レーザ中性子源」を設置し、非破壊検査などの様々な応用が可能になることを示している。研究成果は、アメリカ物理学会が発行する「Physical Review X」に、1月31日(火)14時(日本時間)に公開(オープンアクセス)された。
(詳細は、https://resou.osaka-u.ac.jp)