December, 27, 2022, Washington--イメージセンサは、光強度を計測するが、光の角度、スペクトル、マシンビジョンを大幅に進歩させるには、他の側面も抽出されなければならない。
Applied Physics Lettersに発表された研究で、研究グループは、イメージセンサチップに集積された最新のナノ構造コンポーネントにスポットを当てている。これは、マルチモーダルイメージングで最大の影響を与えると思われるものである。
この開発により自動運転車は、単なる直線ラインではなく、隅々まで見ることができ、様々な組織深度で異常性を検出できるバイオメディカルイメージング、星間塵を通して見ることができる望遠鏡が可能になる。
「画像センサは徐々に、機械の人工的な眼に移行しつつある。既存のイメージングセンサの素晴らしい成果を利用する進化は、もっと即時的な影響を生み出すと考えられる」とウイスコンシン-マジソン大学(University of Wisconsin-Madison)のYurui Quは、コメントしている。同氏は、論文の共著者の一人。
画像センサは、光を電気信号に変換するもので、単一チップ上の数百万のピクセルで構成されている。課題は、センサの一部として多機能コンポーネントを統合し、微小化する方法である。
研究では、チームは、オンチップ分光計を作製することでマルチバンドスペクトルを検出する有望なアプローチを詳細に説明している。チームは、シリコン製のフォトニック結晶フィルタをピクセル上に堆積し、入射光とセンサとの複雑な相互作用を実現する。
膜下のピクセルが光エネルギーの分布を記録する。そこから光スペクトル情報が推論できる。デバイスは、1平方インチ以下のサイズであり、様々なダイナミックレンジ、分解能レベル、可視光から赤外までのほとんどどんなスペクトル領域にも適合するようにプログラム可能である。
研究チームは、角度情報を検出するコンポーネントを構築した。細胞下スケールで深さを計測し、3D形状を構築するためである。研究は、ヤモリのような動物にある指向性聴覚センサからヒントを得た。ヤモリの頭は、人や他の動物と同じように、音がどこから来るかを判定するには小さすぎる。代わりに、ヤモリは、結合鼓膜を使って、音の方向を計測する。これは、対応する音響波よりも桁違いに小さいサイズである。
同様にして、シリコンナノワイヤペアは、光共振をサポートする共振器として構築されている。2つの共振器に蓄積された光エネルギーは、入射角度に敏感である。光にも最も近いワイヤが最強の電流を出す。両方のワイヤからの最強と最弱を比較すると、入射光波の角度が判定できる。
1㎟のチップに数百万のナノワイヤが搭載されている。この研究は、レンズレスカメラ、ARやロボットビジョンの進歩をサポートできる。
(詳細は、https://publishing.aip.org)