December, 14, 2022, 九州--九州⼤学⼤学院⼯学研究院の楊井伸浩准教授を含む国際研究グループは、共同研究により、⻘⾊LED 光をUVB 光へとアップコンバージョンする⾊素材料を発⾒した。
加えて本系では、従来系の多くで⽤いられてきたイリジウムや⽩⾦といった重⾦属を⽤いずにこのアップコンバージョンを達成したことから、低コストかつ⾼い持続可能性が期待される。三重項−三重項消滅(triplet-triplet annihilation,TTA)を⽤いたフォトン・アップコンバージョン(UC)により、安価な⻘⾊LED や太陽光に多く含まれる波⻑ 400nm 以上の可視光を⾼効率でUVB 光へと変換することができれば、クリーンな有⽤化合物製造や⾼効率な殺菌、排⽔処理システムが実現できると期待される。
紫外光のうち波⻑ 280~315 nm のUVB 光は、光エネルギー変換、殺菌、排⽔処理といった幅広い応⽤に不可⽋な光。⼀⽅で、太陽光に含まれるUVB 光の割合は⾮常に低く、UVB 光を⼈⼯的に⽣成するには⽔銀灯など効率の悪い光源を使⽤する必要があった。
研究成果は、2022年11⽉18⽇(⾦)にドイツの国際学術誌「Angewandte Chemie International Edition」にオンライン掲載された。
研究グループ
九州⼤学⼤学院⼯学研究院の楊井伸浩准教授、Bibhisan Roy 博⼠研究員、同⼤学⼤学院⼯学府の宇治雅記⼤学院⽣は、ヨハネス・グーテンベルク⼤学マインツ(JGU)のChristoph Kerzig ジュニア教授、Till J. B. Zähringer ⼤学院⽣、Julian A. Moghtader ⼤学院⽣(⼆⼤学間の学⽣交換プロジェクトにより九州⼤学に短期滞在中)、Maria-Sophie Bertrams ⼤学院⽣
(詳細は、https://www.kyushu-u.ac.jp)