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実環境テストベッドにおいて15モード多重信号の光スイッチング実験に成功

September, 26, 2022, 東京--情報通信研究機構(NICT)ネットワーク研究所のソアレス・ルイス・ルーベン主任研究員らのグループは、ラクイラ大学(University of L’Aquila、イタリア)、フラウンホーファ研究所、ハインリッヒ・ヘルツ研究所(HHI)(Fraunhofer Institute for Telecommunications, Heinrich-Hertz-Institute、ドイツ)、フィニサ(Finisar Australia、オーストラリア)、プリズミアン(Prysmian Group、イタリア・オランダ・フランス)、ベル研究所(NOKIA Bell Labs、米国)と共同で、15モード多重信号に対応した光スイッチを試作し、イタリア・ラクイラ市内の実環境テストベッドに敷設された標準外径15モード光ファイバを主体に構成される光ネットワークを構築、世界で初めて実環境下における15モード多重信号の波長ごとの光スイッチング実験に成功した。

これまで、モード多重通信における光スイッチング研究では、実験室環境において10モード以下の多重信号の光スイッチング実証にとどまっていたが、今回は実環境テストベッドにおいて、15モード多重信号のモードごとの伝搬特性を評価し、48.8 km伝送を実証するとともに、15モード多重信号の光スイッチングを初めて実証した。
 この実証は、製造が容易な標準外径マルチモード光ファイバを用いたモード多重信号の伝送及び光スイッチングが、実環境下においても安定して行えることを示しており、モード多重通信の研究を加速させ、Beyond 5G後の様々な情報通信サービスをサポートするバックボーン通信システムの実現につながる重要な一歩。

なお、実験結果論文は、第48回欧州光通信国際会議(ECOC 2022)にて非常に高い評価を得て、最優秀ホットトピック論文(Postdeadline Paper)として採択され、現地時間2022年9月22日(木)に発表した。

(詳細は、https://www.nict.go.jp)