July, 12, 2022, 仙台--東北大学大学院工学研究科の野々村拓准教授らの研究グループは、画像計測と音響計測の2つの異なる同時計測データに対して、圧縮センシングと呼ばれる少ない観測データから元の情報を復元する信号処理を適用することで、撮影速度の向上と計測空間の大幅な拡張を実現できる時空間超解像計測技術を開発した。
同技術は、時間解像度は高いが空間解像度が低いマイクロフォン(点センサ)と、空間解像度は高いが時間解像度が低い高速度カメラの撮影画像を、低次元モデルで融合し、時間と空間の解像度を両立した画像を再構成するものである。これを超音速ジェット噴流の速度場計測と音響計測に適用し、これまで計測が難しかった速度場の変動を連続的な画像として50倍の撮影速度で再構成することに成功した。
この技術には汎用性があり、種々の可視化手法と点センサを組み合わせることで、流体力学に限らず様々な分野の超高速・複雑現象の理解を飛躍的に発展させることが期待できる。
研究成果は、2022年6月28日に科学誌「Journal of Visualization」のオンライン版で公開された。
(詳細は、http://www.tohoku.ac.jp)