June, 9, 2022, 京都--島津製作所は、原子吸光分光光度計「AA-7800シリーズ」を国内外で発売した。「AA-7800シリーズ」は、世界最小の設置面積かつ、様々な分析用途に対応できる汎用性、初心者でも安心して使える安全性・操作性を備えている。さらに、ネットワーク接続による遠隔でのデータ解析などで分析オペレータのワークスタイルの自由度を高めた。
原子吸光分光光度計(AA)は、「原子は元素ごとに固有の波長の光を吸収し、元素の濃度が高いほど光の吸収量が増える」という性質を利用した分析装置。試料に含まれる元素ごとの量がわかり、食品や素材、化学などの分野における品質管理、水質や土壌に含まれる有害物質の検査などに使用されている。AAには、ICP発光分析装置など他の元素分析装置と比べコンパクトで操作が簡単、導入・運転コストが低いなどの特長がある。そのため、AAを用いた機器分析が環境・食品・製薬などの分野で必須の分析手法(公定法)として採用されていることが多く、今後も底堅い需要が見込まれている。島津は1968年以来、半世紀にわたりAAを販売している。
同社はこれまで、主要なグローバル製品やその基幹部品はすべて国内の工場で生産していたが、原子吸光分光光度計「AA-7800シリーズ」は、島津儀器(蘇州)有限公司(中国/蘇州)で生産し、全世界に向けて販売する。AAの最大市場である中国で生産することで「地産地消のものづくり」を推進する。同社は新製品により、中国をはじめグローバルでのシェア拡大を目指している。
(詳細は、https://www.shimadzu.co.jp)