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ライス「メタレンズ」は真空UV市場を破壊する

May, 18, 2022, Houston--ライス大学のフォトニクス研究者は、UVオプティクス市場を破壊する可能性のある技術を開発した。

酸化亜鉛の微細膜表面に数100の微小三角形を正確にエッチングすることでナノフォトニクスパイオニア、Naomi Halasとチームは、入力長波UV(UV-A)を真空UV(VUV)放射の集束出力に変える「メタレンズ」を作製した。VUVは、半導体製造、光化学や材料科学で使用され、歴史的に取扱にコストがかかる。理由の一部は、従来のレンズ作製で、それがほぼ全ての種類のガラスで吸収されるからである。

Science Advancesでメタレンズ実証研究を発表した、Halasは、「チップメーカーが、CMOS適合プロセスでメタサーフェスの製造をスケールアップできる最近の実証を考慮すると、この研究は、極めて有望である。これは基礎研究であるが、コンパクトVUV光コンポーネントやデバイスの高スループット製造の新たな戦略を明確に示している」とコメントしている。

Halasのチームは、微細メタレンズが394-nm UVを197-nmの集束出力に変換できることを示した。ディスク形状メタレンズは、酸化亜鉛の透明シート。1枚の紙よりも薄く、直径はわずか1メートルの4500万分の1である。デモンストレーションでは、394-nm UV-Aレーザをそのディスクの裏面に照射し、研究チームが反対側から出た光を計測した。

Halasの研究グループ、研究の共著者、応用物理学院生Catherine Arndtによると、そのメタレンズの特徴は、その界面、前面にある。

「界面は、物理学の全てが起こるところだ。実際、位相シフトが起こる、光が動く速さと進む方向の両方を変える。光出力を収集する必要はない。それを生成する界面でその方向を変えるために電気力学を使うからである。

バイオレットは、人の眼に見える可視光で最低波長。紫外は、さらに短波波長であり、400nm~10nmの範囲。真空UV、波長100~200nmは、酸素によって強く吸収されるので、そのように名付けられている。VUV光は、今日、一般に真空チャンバー、あるいは他の特殊環境を必要とする。VUVを生成し集束するための機械も必要である。

「従来の材料は通常、VUVを生成しない。現在、それは非線形結晶で行われる。それは大きくて高価で、輸出管理されていることがよくある。結論は、VUVは非常に高価である」

Arndtによると、以前の研究では、研究グループは、酸化亜鉛メタサーフェスで、394-nm UVを197-nm VUVに変換できることを実証した。メタレンズのようにメタサーフェスは、表面をパタン化した酸化亜鉛の透明膜だった。しかし、必要とされるパタンは、複雑ではなかった。光出力を集束する必要がなかったからである。

「メタレンズは、光が表面に当たったときに光の特性が変わるという事実を利用する。例えば、光の伝搬速度は水中よりも空気中の方が速い。池の表面で反射がある理由である。水の表面は界面である。太陽光がその界面に当たると、その一部が反射される」(Arndt)。

以前の研究は、第2高調波発生という周波数倍増プロセスにより長波UVをアップコンバートすることでVUVを実現した。しかしVUVは、高価である。一部は、それを作製した後の操作にコストがかかるからである。そのための商用入手できるシステムは、冷蔵庫サイズのキャビネットを満たすものであり、数万ドルかかる。

「メタレンズでは、光の生成とそれの操作の両方を実施する。可視光領域ではメタレンズ技術は、非常に効率的になっている。VRヘッドセットは、メタレンズを使用している。メタレンズは、近年、可視と赤外波長で実証されている。しかし、さらに短い波長での実証はない。また、多くの材料がVUVを吸収する。したがってわれわれには、見ることが全面的に挑戦であった、‘これができるのか?」(Arndt)。

メタレンズ作製でArndtは、論文の共著者、香港市大学のDin Ping Tsaiと協働した。同氏は、複雑なメタレンズ表面作製を手伝った。

ライスでのテストは、そのメタレンズが197-nm出力を1.7µm径のスポットに集束できることを示した。これにより光出力のパワー密度は21倍になった。

Arndtによると、その技術が最先端の-VUVシステムと競争できるかどうかを言うのは早計である。

「それは実際、この段階では、基本である。しかし、潜在性は大きい。もっと効率よくできる。この最初の研究での問題は、‘機能するか?’であった。次のフェースでは、‘それをいかにうまく作れるか?となる」と同氏はコメントしている。’
(詳細は、https://news.rice.edu)